森友哉、離脱の若月と「2人で頑張って」 定位置はひとつ…研鑽続けた唯一無二の“絆”

オリックス・森友哉(左)と若月健矢【写真:小林靖】
オリックス・森友哉(左)と若月健矢【写真:小林靖】

森友哉は先制打&ダメ押しの16号ソロを含む4打数3安打2打点の活躍

■オリックス 6ー3 楽天(18日・京セラドーム)

 オリックスは18日、京セラドームでの楽天戦に6-3で勝利し、リーグ3連覇へのマジックを「4」とした。試合を決めたのは先制適時打、ダメ押しの一発を放つなど4打数3安打2打点の活躍を見せた森友哉捕手。優勝を目前とする中で、共にチームを支えてきた“捕手の絆”を感じさせる一幕があった。

 天敵を粉砕したのは森のバットだった。相手先発は、ここまで京セラドーム6連勝中の田中将大投手。初回1死二塁の第1打席では、151キロの直球を振り抜き中堅フェンス直撃の適時二塁打。この一打が呼び水となり、2回は杉本の適時二塁打に相手失策も絡み2点を奪うと、3回も1死から4連打を浴びせ、日米通算197勝右腕を3回途中でマウンドから引きずり下ろした。

 森は、6回にも右翼席へ試合を決定づける16号ソロを放つ活躍。守っても、ドラ1左腕の曽谷龍平投手が4回途中3失点で降板も、リリーフ陣を無失点に導く好リードを見せた。「曽谷は初勝利をかけた試合。粘り切れずに申し訳なかった」と反省を口にしたが、打撃に関しては「チャンスこそ積極的に、それはずっとやっている。1打席目で1球で仕留められたことが良かった」と満足気に語った。

 現状、チームは森と“ダブル正捕手”を担う若月健矢と、首位打者の頓宮裕真内野手が発熱を伴う体調不良のため16日に登録抹消された緊急事態中だ。シーズン終盤で、森にかかる負担は大きくなっている。この日で、移籍後初めて4試合連続でスタメンマスクとなり、「(ケガがなく)ずっとやってたら慣れているけど、少し疲労があるのかな」と本音も口にする。

 7月に左大腿二頭筋損傷を負い、約1か月間チームを離脱した際は若月がその穴を埋めた。「自分がいない期間は1か月間、フルで行ってもらって申し訳なかった」と感謝の言葉も。同じポジションの同級生はライバルにもなるが「ほぼ2人で頑張ってこれたので。早く帰ってきてほしい」。互いに実力を認め合うからこそ、早期の復帰を心待ちにしている。

 最短での優勝は20日の本拠地・ロッテ戦。移籍1年目、地元・大阪で歓喜の瞬間を迎える可能性もあるだけに「嬉しいですね。チームの戦力になれている。できればホームで決めたい思いはあります」。残り試合も強力投手陣をリードし、自慢の打撃でチームを牽引していく。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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