立大が明大に逆転負け 今季5戦全敗…当面は監督・最上級生不在での戦いに

先発した立大・塩野目慎士(中央)と木村泰雄監督代行(右)【写真:田中健】
先発した立大・塩野目慎士(中央)と木村泰雄監督代行(右)【写真:田中健】

立大は3年生以下で臨み明大に2-7で敗れた

 立大は30日、東京六大学野球秋季リーグの明大1回戦に2-7で敗れ、今季5戦全敗となった。10代部員の喫煙など問題行為が発覚し、溝口智成監督と金子明雄野球部長が当面公式戦出場を自粛、4年生部員も今週の明大戦の出場を自粛することを発表。3季連続優勝中の明大を相手に3年生以下だけで挑み、中盤以降に力の差を見せつけられた。

 監督代行を務めた木村泰雄コーチは「出場した選手たちは非常に難しい精神状態でした」と振り返った。初回2死一、二塁で、5番の鈴木唯斗外野手(3年)が先制右前適時打。6番の柴田恭佑内野手(3年)も右翼線適時二塁打で続き、2点を先制した。

 エースの池田陽佑投手(4年)の代役として、前日に先発を告げられた塩野目慎士投手(3年)は3回に1点を返される。さらに自己最長の4回に入ると疲れが見え、9番・村田賢一投手(4年)に3ランを浴びるなど一挙4失点で逆転を許した。

「明日(10月1日)の2回戦もベンチ入り選手全員で戦っていきます」と木村コーチ。西川晋太郎内野手(4年)に代わって主将代行を務めた田中祥都内野手(3年)は、「僕たちの行動が多くの人に迷惑をかけてしまっていることは事実です」などと語った。当面は監督・最上級生不在の戦いが続くことになる。

 立大は週刊誌の報道で、上級生が下級生の歯を欠けさせたり、10代の部員に喫煙させるなどの問題行為があったとされる。この日神宮球場で開いた記者会見では「歯が折れたこと、未成年の喫煙があったことに関しては事実と認識しております」(長野香広報課長)と語るにとどめた。外部の弁護士を含む調査委員会がこの日の朝に発足し、今後詳細な調査を進める。現時点では「(自粛は)処分ではなく、部の姿勢を示した」(金子野球部長)という段階だ。

※9月30日20時55分、一部を加筆・修正しました。お詫びして訂正いたします。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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