戦力外の虎右腕は他球団なら覚醒も 元ドラ1は復活期待…今オフの“掘り出し物”候補

戦力外を受けた阪神・小林慶祐(左)と広島・岡田明丈【写真:荒川祐史】
戦力外を受けた阪神・小林慶祐(左)と広島・岡田明丈【写真:荒川祐史】

阪神・小林は2軍で最多セーブを獲得も、1軍の厚い壁に阻まれた…

 2日のヤクルトの発表から今季の第1次戦力外通告が始まり、5日までに楽天以外の11球団が少なくとも1度の通告を済ませた。契約を更新しない外国人選手も含め、これまで79選手が人生の選択を迫られることになる。その中で、毎年数は少ないが他球団に移籍して、現役を続ける選手もいる。ここでは、復活を期待したい“掘り出し物”となる可能性のある選手をピックアップする。

 阪神の小林慶祐投手は、日本生命から2016年のドラフト5位でオリックスに入団。2020年途中に阪神にトレードで移籍すると、2021年に22試合で防御率2.25の好成績を残した。しかし、今季は1軍リリーフ陣が好調なこともあり、2軍での登板を強いられた。ファームでは39試合に登板し1勝4敗、16セーブ、防御率3.20。ソフトバンクの尾形崇斗投手と並びセーブ王に輝いた。来季は32歳のシーズンとなるが、万全であれば十分活躍できるチャンスはある。リリーフが手薄な球団は注目すべき存在か。

 補強の優先順位が高いケースが多い左腕にも面白い存在が多い。阪神の渡邉雄大投手は左のサイドスローという稀有な存在。2軍では30試合で防御率は4.01も、24回2/3を投げ34奪三振を記録。左のリリーフが補強ポイントに挙げられる球団に適した人材といえる。

 他にも、通算274試合登板を誇るDeNA・田中健二朗投手は2軍では27試合で防御率1.37と、格の違いを見せつけている。田中健自身も「まだできるって自分では思っている」と現役続行の意思を表明している。同僚の池谷蒼大投手も2軍では35試合に登板。24歳とまだ若く、新天地で覚醒のきっかけを掴む可能性もある。

 広島からは岡田明丈と薮田和樹の2投手が戦力外に。岡田は2017年に12勝を挙げるも、2021年にトミー・ジョン手術を受けて、1軍マウンドからは遠ざかっている。薮田も、2017年に15勝をマークして最高勝率のタイトルを獲得したが、その後は苦しみ、今季は3試合の登板にとどまっていた。ともに実績のある先発タイプで、ドラフトや新戦力獲得の動向に左右されるが、先発に厚みのほしい球団は着目すべきか。

(Full-Count編集部)

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