「日本シリーズ見た?」阿部監督が若手に質問 信頼される投手とは…感銘を受けた一幕
3日の練習前に若手投手に訓示「野手に信頼される投手に」
阪神とオリックスの日本シリーズは甲子園から京セラドームに舞台を移し、4日に第6戦が行われる。巨人・阿部慎之助新監督は秋季キャンプ地の宮崎からテレビ観戦。「昨日の日本シリーズを見たか」。育成5選手を含む12人の若手投手に伝えたいシーンがあったという。
3日は秋季キャンプ第1クール最終日。阿部監督は若手投手が集まった円陣で訓示した。話の内容は、2日の日本シリーズ第5戦。オリックス・宇田川が逆転2点三塁打を許した後、野手陣がマウンドに集合したことについてだった。
「野手陣が励ましていたのか、慰めていたのかは分からないけど、僕には『お前大丈夫だ』『お前は悪くない』『お前で勝ってきたじゃないか』と言っているんじゃないかと想像した。ああやって野手から言ってもらえるような投手になって欲しいと言ったので。技術はもちろんだけど、そう言ってもらえる人間、選手になってほしい」
そういう言葉をかけてもらえる投手とは……。ずばり、日頃の取り組みが大事だと指揮官は説いた。
「野手に信頼される投手に。言動や練習、野球に対する姿勢というのは、みんなができること。そういうのを目指して頑張ってくださいと」
「やっぱり、ちゃらんぽらんの奴には言わないでしょ。真剣に練習に取り組んで、本当にうまくなろうと思って、日々やってたりとか。そういう姿は絶対にみんなに見られているはずだから」
長年、巨人の正捕手を務めてきた指揮官の言葉に力がこもっていた。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)