“外れの外れ1位”は大成するのか? WBC左腕や日本SのMVPの陰で巨人右腕は戦力外
今年のドラフトでは細野、古謝、上田が複数回抽選が外れた末の1位指名
10月26日に行われたドラフト会議で、最速159キロ左腕の東洋大・細野晴希投手は日本ハム、桐蔭横浜大の左腕・古謝樹投手は楽天に“外れの外れ”、明大・上田希由翔内野手はロッテに“外れの外れの外れ”で1位指名された。複数回抽選を外しての指名だが、もちろん1位に変わりはなく、躍動している選手も数多い。過去10年を検証する。
大きな成功例は2018年阪神1位の近本光司外野手だろう。藤原恭大外野手(ロッテ)、辰己涼介外野手(楽天)を外した後に指名。5年間で盗塁王に4度輝くなど不動の1番打者として活躍し、今年の日本シリーズでMVPを受賞した。同年ドラフト組では2020、2021年最優秀中継ぎのヤクルト・清水昇投手、ソフトバンク甲斐野央投手も外れ外れ1位だ。
オリックスに2019年ドラフト1位で入団した宮城大弥投手は、石川昂弥内野手(中日)、河野竜生投手(日本ハム)を外しての指名。新人王に輝いた2年目の2021年から3年連続2桁勝利をマークし、リーグ3連覇の立役者になった。今春のWBCでも日本代表の一員として優勝に貢献した。一方、奥川恭伸投手(ヤクルト)、宮川哲投手(西武)を外した巨人が指名した堀田賢慎投手は昨季は2勝も、今季は3登板で未勝利だった。
2016年ドラフトでは、柳裕也投手(中日)、佐々木千隼投手(ロッテ)を外したDeNAが浜口遥大投手を指名。1年目に10勝をマークするなどローテの一角として活躍している。田中正義投手(日本ハム)と佐々木を外した巨人が指名した吉川尚輝内野手は二塁で活躍、広島・矢崎拓也投手は今季24セーブを挙げた。
一方、2017年ドラフト1位の巨人・鍬原拓也投手は2度育成を経験。2022年に支配下に復帰したが今季は5登板にとどまり戦力外通告を受けた。同年の楽天1位・近藤弘樹投手は2020年オフに楽天から戦力外通告を受け、ヤクルトへ。2021年は22登板も、故障でこの2年間は登板がない。
2014年ドラフトで、有原航平投手(ソフトバンク)、山崎康晃投手(DeNA)を外した阪神が指名した横山雄哉投手は2020年限りで引退。2017年ドラフトで3度抽選を外したソフトバンクが指名した吉住晴斗投手は2021年限りで引退した。
(Full-Count編集部)