来季復活なら大儲け? 自由契約でどうなる…本塁打を打たれない“お宝左腕”

ヤクルトのディロン・ピーターズ【写真:小林靖】
ヤクルトのディロン・ピーターズ【写真:小林靖】

ヤクルト自由契約のピーターズ、100回2/3を投げて被弾わずか8

 ヤクルトのディロン・ピーターズ投手は8日、自由契約選手としてNPBから公示された。今季から加入して18試合に先発し、6勝5敗、防御率3.22。コンディション不良のため、9月2日の阪神戦(神宮)が最後の登板となってしまったが、優秀な成績を残していた。故障から復活すれば、“掘り出し物”になりそうだ。

 2014年ドラフト10巡目(全体608位)でマーリンズ入りし、2017年にはメジャー初登板。エンゼルスに移籍した2019年は、12試合に先発登板するなど大谷翔平投手の同僚としても奮闘した。昨季もパイレーツで22試合に登板するなど実績は十分。ヤクルトでの1年目も、噂に違わぬ実力を指標でも示していた。

 セイバーメトリクスの観点から分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、三振を奪うタイプではないが、投手としての高い能力を示している。神宮球場を本拠地としながら、100回2/3を投げて被弾わずか8。与四球・奪三振・被本塁打という3つの項目から、守備から独立した防御率を評価する指標「FIP」は「3.46」で、日本ハムの上沢直之投手とほぼ同じ数字だ。

 年齢も31歳とこれから日本でのキャリアを築いていくことも可能だ。もちろん来季すぐに復活できるかどうかはコンディション次第ではあるが、安定して先発ローテーションを守れる投手を欲してる球団は多い。優良左腕はこのまま日本を去ってしまうのかはたまた……。今オフの去就に注目が集まりそうだ。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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