どうしても避けたいトラウトの二の舞… 大谷翔平、契約のカギ握る“途中退団”の権利
「エンゼルスとの生産性のない繋がりを直接目の当たりにしている」
エンゼルスからFAとなった大谷翔平投手は、5億ドル(約747億円)級の超大型契約が予想されている。地元紙「シアトル・タイムズ」のマリナーズ番ライアン・ディビッシュ記者は、避けなくてはいけない事例として、マイク・トラウト外野手を例に挙げた。
大谷が契約先を選ぶ決め手として「お金だけがすべてではないようです。実際、2018年のシーズン前にエンゼルスと契約することを選択した時点から、そうではなかった」とみる。「ほとんどの専門家は、(契約先の)球団に対して持つ心地よさと同時に、オプトアウト条項(契約破棄権)で退団できる自由を持つことが決定の鍵となると考えている。しかしその一方で、彼のユニークなスキルセットと過去の実績に対する正当な報酬は、依然として重要だ」と分析した。
そして「オオタニが4年目または5年目以降のオプトアウトなしに、その長さ(10年~12年)の契約に同意するのは難しい」と指摘。それはエンゼルス時代の同僚だったトラウトの存在がある。記事は「エンゼルスとの生産性のない繋がりを(大谷は)直接目の当たりにしている。トラウトとエンゼルスの間にはまだ12年の(延長)契約で、1シーズンあたり3445万ドル(約52億円)分が7年間残っている」と説明した。エンゼルスは2014年を最後にプレーオフ進出を逃し続けており、スーパースターと大型延長契約したことが結果に結び付いていないのは否定できない。
マリナーズについては「現在のジョン・スタントンが会長を務めるオーナーグループの下で行ってきた、あるいは行ってこなかったことを基にすると、オオタニを獲得する正当なチャンスがないと考えるのは妥当だ」と“控えめ”だ。
「ドジャース、カブス、レンジャーズ、ヤンキース、ジャイアンツ、レッドソックスからの初期オファーは、マリナーズが前向きに出すオファーよりも、年数と保証される金額の面で大きいと考えられる。しかしオオタニの争奪戦に足を踏み入れることは、現実的な可能性ではありません。マリナーズの現在のオーナーシップには、そのような意欲が語られていないと言える」と可能性は低いことを伝えた。