日本のエースと対戦して得た手応え “打てる捕手”を目指すロッテ2年目の23歳
ロッテの宗接が目指す「打てる捕手というところ」
プロ2年目の千葉ロッテ・宗接(むねつぐ)唯人捕手が6月15日にプロ入り後初めて1軍昇格を果たした。
宗接は、神戸国際大附、亜細亜大を経て、2016年ドラフト7位でロッテに入団。亜細亜大時代は3学年上に広島の九里亜蓮投手、DeNAの嶺井博希捕手、2学年上に同じくDeNAの山崎康晃投手、広島の薮田和樹投手、ヤクルトの大下佑馬投手。1学年上にはロッテの藤岡裕大内野手、阪神の板山祐太郎外野手などがおり、ハイレベルなメンバーの中で経験を積んだ。
3年先輩の嶺井とは「(寮の)部屋が一緒で、キャッチャーとピッチャーは会話してコミュニケーションを取ることが大事だということを教わりました」と捕手として多くのことを学んだ。
名門大からロッテに入団した宗接だったが、1年目の昨季は1軍出場がなく、2軍戦では66試合に出場して、打率.200、2本塁打、14打点の成績だった。2年目の今季も開幕から2軍で過ごし、本職の捕手以外に一塁を守ることも。打撃面では昇格前の6月13日の埼玉西武戦で第2号ソロを含む2安打2打点、翌14日もヒットを放ち、15日にプロ初昇格の切符をつかんだ。
同日の巨人戦、8回無死一塁の場面で、ドミンゲスの代打でプロ初出場を果たした。巨人のマウンドには、菅野智之投手。昨季最優秀防御率、最多勝のタイトルを獲得し、沢村賞に輝くなど球界を代表する投手と対戦となった宗接は、3ボール2ストライクからの7球目、高めへのストレートに空振り三振に倒れた。
プロ初出場に「最初は緊張していたんですけど、1スイングしてから余裕が出てきたかなと思います」と話し、菅野との対戦には「スライダーなど全部の球種がすごかったんですけど、その中でも真っ直ぐがスゴかったです。初対戦がナンバー1のピッチャーだったので、良いピッチャーの打席のときに立てて良かったと思います」と振り返った。
プロ初打席で三振に終わった宗接はその後、出場機会が訪れず、6月23日に2軍落ち。結局、約1週間、1軍でプレーした間に一塁では出場したが、本職の捕手で出場することができなかった。
井口資仁監督から降格の際に「すぐに推薦してもらえるようにやるべきことをしっかりやってこいよ」とエールを送られたという。1軍の舞台を経験した宗接は「打てるキャッチャーというところと、守備面では配球、技術をしっかりやってアピールしないと上がれないので、引き続きアピールしていきたいと思っています」と意気込む。打力、守備面でレベルアップし、1軍の舞台に再び戻ってみせる。
(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)