鷹・小久保監督が説く“成長の三原則” 新人に指令も…「勝利に貢献」使わないで
「インタビューで『チームの勝利に貢献する』という言葉は使わなくていい」
ソフトバンクの小久保裕紀監督が新人15選手に“成長の三原則”を説いた。3日、福岡市内のホテルで今秋ドラフトで指名された新入団選手のウエルカムパーティーが開催された。乾杯の音頭をとった小久保監督は「私から3点、伸びる選手の要素の話をさせてもらいます」と、現役、指導者生活を通じた経験から、成長するために必要な素養を語った。
1つ目が「素直であること」だという。「まず、やってみようと思う選手は伸びますが、最初から自分に合わないと最初から蓋をしてしまう選手はそこで成長が止まります」。周囲からのアドバイスを聞き、拒絶するのではなく、まずチャレンジしてみることが第一歩だという。
2つ目は「勉強熱心なこと」。野球だけでなく、社会に対しての勉強の必要性も指揮官は掲げ「空いている時間をいかに使うかが、人と差をつける最大のポイント。だから、空いている時間を有効に使えるようにしっかり勉強してください」と、空き時間を無駄にせずに活用することを求めた。
3つ目は「プラス発想をすること」だ。野球界は失敗が付きものの世界。打者でいえば、一流と言われる3割打者でさえ、7割が失敗する。投手だって完璧に全て抑えることはできず、必ず失敗があるもの。だからこそ、小久保監督は「失敗しても後に引きずらない。トライアンドエラーというものを来シーズン大切にしていきますが、とにかくチャレンジしてミスが出たら修正する。そしてまたチャレンジしてください」とルーキーたちに求めた。
「プロに入ったらいろいろインタビューを受けることになります。そこで『チームの勝利に貢献する』という言葉は使わなくていいです。チームを勝利に導くのは私です。まず皆さんは自分の城を築いてください。自分がどうすればプロの世界で長く勝負できるかという目標設定をしてください」という熱いメッセージも送った小久保監督。15人の新たな鷹戦士と共に、4年ぶりのVがかかる2024年に挑む。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)