山川穂高は「怪我しがち」 鷹移籍2日前の直電…西武GMが元4番に寄せた“気遣い”
西武・渡辺久信GMは山川に「戦力になってくれたことは事実」と感謝
西武・渡辺久信GMが、国内フリーエージェント(FA)権を行使してソフトバンクに移籍した山川穂高内野手について、“愛”に満ちたメッセージを送った。10年間を西武で過ごした32歳のコンディションにも配慮し、感謝も明かした。
山川は今季、右ふくらはぎを痛めて開幕後まもない4月中旬に離脱。5月に入り1軍復帰したが、強制性交等の疑いで書類送検されたことが報じられた影響で同12日に登録抹消。8月に不起訴処分となったものの、9月4日に球団から無期限の公式試合出場停止処分を科されて、今季はわずか17試合の出場に終わった。
厳しい2023年シーズンを経ての移籍に渡辺GMは「まだ彼の野球人生は続くというか、野球ができる状態になる。怪我しがちのところもあるので、これからは自分のコンディションを維持しながら、ケアしながらやっていかなくちゃいけないと思う」と思いやった。
入団会見の2日前の12月17日には山川から移籍決断の電話連絡を受けた。「ライオンズのために一緒に頑張ってきて、すごく戦力になってくれたことは事実。私からは感謝の気持ちを述べました」と明かし「また一から出直しだな」と伝えたという。
「強敵になってきますけど、ウチのピッチャーが抑えてくれるでしょ」
西武での10年間で通算218本塁打、575打点をマーク。本塁打王3度、打点王も1度獲得し、ベストナインに3度輝いているスラッガーがライバル球団へ移籍する。
「結果的にホークスに行って敵になりますが、それは彼が選んだ道なので。我々はそれを尊重して、彼にはホークスで頑張ってほしいし、我々は来季の優勝を目指して頑張る。お互いがそういう気持ちになっていければいいと思います」
もちろん、打たせるつもりはない。「そりゃ抑えてほしいですね。山川に限らずソフトバンクは当然、強敵になってきますけど、ウチのピッチャー陣が抑えてくれるでしょ」と“宣戦布告”して笑った。
(湯浅大 / Dai Yuasa)