予想を17億円上回るも“お買い得” 松井裕樹の変則契約が示すパドレスの思惑

松井裕樹【写真:小林靖】
松井裕樹【写真:小林靖】

年平均8億円は、米メディアが予想した同11.4億円を下回る

 パドレスは23日(日本時間24日)、楽天から海外フリーエージェント(FA)権を行使してメジャー移籍を目指していた松井裕樹投手と契約を結んだことを正式発表した。米メディアによると、5年総額2800万ドル(約39億8600万円)。米最大の移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」は、救援投手としては異例の5年契約ながら平均年俸を抑えられたことは「魅力的だ」と伝えている。

 記事は、米スポーツ局「ESPN」のジェフ・パッサン記者の情報を引用する形で、3年目と4年目シーズン終了時にオプトアウト(契約破棄)権があり、さらに松井が「深刻な」肘の怪我に苦しんだ場合、5年目の契約を700万ドル(約9億9700万円)の球団オプションに変更できるという傷害条項も含まれていることを伝えた。

 同メディアが毎年発表しているMLBの「FAトップ50」で、松井は43位。2年1600万ドル(約22億7800万円)と予想した。松井はこの2倍近くの契約を手にしたものの年平均は560万ドル(約7億9700万円)。同メディアが予想した年平均800万ドル(約11億3900万円)を下回った。

 契約期間は異例の長さになったが、「パドレスのギャンブルは理解できる」と記事は伝える。来季のぜいたく税の課税ラインを下回ることを念頭に置いた場合、平均年俸を抑えられたことはパドレスにとって利点であり、財政的な制約がある中で、FAになっているリリーフエースのジョシュ・ヘイダー投手と再契約するより、松井はコストパフォーマンスの面で優れる存在だと解説している。同メディアは、ヘイダーは6年1億1000万ドル(約157億円)と予想している。

(Full-Count編集部)

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