元首位打者でも“保証なし” 大胆補強の日本ハム…待ち受ける仁義なき定位置争い
スティーブンソンに新庄監督期待「小技と力技を兼ね備えている選手」
2年連続最下位に終わった日本ハムは今オフ、FA市場最大の目玉だった山崎福也投手(前オリックス)の獲得に成功した。投手陣だけでなく、野手も積極的な補強を続けているが、それは同時に現有戦力にとっては穏やかではないということにもつながる。
前ツインズのアンドリュー・スティーブンソン外野手は、左投げ左打ちの29歳。2023年はツインズで25試合に出場して打率.189、4盗塁だったが、3Aでは106試合で打率.317、16本塁打、57打点、44盗塁。マイナー通算713試合で.289、53本塁打、306打点、183盗塁をマークしている俊足が売りだ。
球団が発表したコメントによれば、新庄剛志監督は「脚力があって、センターを守ることができて、それでいて一発もあるというのは本当に魅力的だね。ファイターズの外野陣にもいい刺激になるんじゃないかな。小技と力技を兼ね備えている選手って、あんまりいないでしょ。打順でいくと1番や2番を争う存在になってほしい。肩はあまり強くないけど、あの守備範囲があれば問題なし。楽しみな選手がまた一人、加わってくれました」と大きな期待を寄せていた。
となれば、外野陣にとっては刺激となるだろう。2023年に25本塁打を放って覚醒を遂げた万波中正外野手のレギュラーは確定的とみられるが、2022年の首位打者・松本剛外野手も安泰ではない。相次ぐ故障で定位置を奪い切れていない五十幡亮太外野手らも尻に火が付くだろう。
現役ドラフトでも、指名したのは水谷瞬外野手だった。プロ5年間で1軍出場こそないが、193センチの長身で高い身体能力を誇るだけに、才能が一気に開花する可能性もある。テコ入れを試みる外野陣は、誰が定位置をつかむのだろうか。
(Full-Count編集部)