叫ばれる世代交代も若手は“宝の山” 近藤、山川に隠れるスラッガー…鷹の有望株

ソフトバンクの笹川吉康(左)と井上朋也【写真:福谷佑介、藤浦一都】
ソフトバンクの笹川吉康(左)と井上朋也【写真:福谷佑介、藤浦一都】

笹川吉康の打球速度は「球界でもトップクラス」、井上朋也は1軍で初本塁打

 多くの有望株を抱える“宝の山”。あとはどうやって自分だけのポジションを掴めるか、だ。ソフトバンクの2軍は2023年、ファーム日本一を果たした。小久保裕紀新監督が2軍監督として指揮を執り、若鷹たちを頂点に導いた。勝利よりも育成の場ではあるものの、結果でも応えた2軍。プロスペクトの「トップ5」を独自に選出してみた。

 5位は渡邉陸捕手だ。2023年は1軍出場がなかったが、ウエスタン・リーグでは79試合に出場して打率.225、2本塁打、17打点。着実に経験を積んで、2024年は6年目を迎える。2022年には1軍でも3本塁打を放った。誰もが期待する“打てる捕手”の道を突き進むために、監督が変わるこのタイミングで一気にチャンスを掴みたい。

 育成からのホープを4位に入れた。大卒3年目の川村友斗外野手だ。2023年はオープン戦で1軍出場を経験し、打率.357、1本塁打、2打点。14打数5安打とアピールした。ウエスタン・リーグでは68試合に出場して打率.260、6本塁打、20打点。パンチ力のある打撃だけではなく、身体能力を生かした守備や走塁も小久保新監督に評価されているだけに、まずは支配下登録を目指したい。育成なら仲田慶介外野手や、中村亮太投手にも注目だ。

 3位には尾形崇斗投手を挙げたい。2024年に7年目となる24歳だ。2023年、1軍ではキャリアハイの12試合に登板したが、防御率4.00と課題を残した。しかし、ウエスタン・リーグでは16セーブでタイトルを獲得。41試合で2勝1敗、防御率0.98と圧倒的な数字を残した。今季こそ1軍で結果を出し、小久保新監督の期待に応えていきたい。

 2位は笹川吉康外野手だ。1軍ではまだ出場はなく、2024年に4年目を迎える左投げ左打ちのスラッガー。ウエスタン・リーグではチームトップの90試合に出場して経験を積んだ。打率.211、4本塁打、29打点と確実性に課題を残しているが、打球速度は170キロを超え小久保新監督も「球界でもトップクラス」と舌を巻く。柳田悠岐外野手を彷彿とさせるフルスイングで、まずは1軍切符を掴みたいところだ。

 1位には、井上朋也内野手を入れた。花咲徳栄高時代は通算50本塁打を放ち、2020年ドラフト会議で1位指名を受けて入団した。2023年は1軍で15試合に出場して打率.263、1本塁打、3打点。クライマックスシリーズでも出場するなど、飛躍への足がかりとなった。三塁なら栗原陵矢外野手との競争になるが、持ち前の打棒と全力プレーで、新時代の中心となっていきたい。

 昨年には近藤健介外野手を獲得、今オフは山川穂高内野手が加入することになった。若手たちにとって高い壁になることは間違いないが自力をつけ、欠かせない戦力となっていきたい。

(Full-Count編集部)

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