14年間でCY賞ゼロ、由伸&今永に「178」の壁 活躍を疑問視も…球界の“潮流”変えるか

ドジャース・山本由伸(左)とカブス・今永昇太【写真:ロイター】
ドジャース・山本由伸(左)とカブス・今永昇太【写真:ロイター】

昨季メジャーで10試合以上に先発した189投手のうち身長178センチ以下は2人だけ

 ドジャース・山本由伸、カブス・今永昇太投手は「178」の壁を打ち破れるか――。山本は12年総額3億2500万ドル(約471億円)、今永は4年5300万ドル(約77億円)と共に大型契約を勝ち取ったが、共に身長178センチ。一部では小柄な身長を懸念する声もあった。

 MLB公式サイトによると、昨季メジャーで10試合以上に先発した投手189人のうち身長178センチ以下はマーカス・ストローマン(170センチ)とソニー・グレイ(178センチ)の2投手のみ。山本の争奪戦前には「サイズを理由に獲得を躊躇するチームが出てくるかも」と低身長を理由に活躍を疑問視する声もあがった。

 日本投手のメジャー通算勝利数では123勝の野茂英雄(188センチ)、103勝のダルビッシュ有(196センチ)、79勝の黒田博樹(185センチ)、78勝の田中将大(188センチ)、65勝の前田健太(185センチ)と長身投手が並ぶ。昨季サイ・ヤング賞に輝いたゲリット・コール(ヤンキース)、ブレイク・スネル(パドレスFA)は共に193センチ。2010年以降にサイ・ヤング賞を受賞した投手は全員、身長185センチ以上だ。

 だが、近年のメジャーでは180センチのティム・リンスカムは2008、2009年サイ・ヤング賞に輝くなど通算10年間で110勝(89敗)をマーク。変則投法でお馴染みのジョニー・クエト(マーリンズFA)も180センチで、通算144勝(111敗)を挙げた。ストローマン(ヤンキース)は通算77勝(76敗)、グレイ(カージナルス)は通算98勝(85敗)。身長が低いからといって、一概に活躍できないわけではない。

 山本、今永ともに3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一に貢献した。能力は折り紙つきで、大きな期待を背負って海を渡ることになる。球界の“潮流”も変えることができるか。

(Full-Count編集部)

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