きつねダンスで一世風靡…変わったチアの“立場” 人気沸騰、ディレクター語る現状
日本ハムのチア「ファイターズガール」は2022年にきつねダンスで一世風靡
日本ハムの公式チアガール「ファイターズガール」の2024シーズンメンバーが発表された。2022年に「きつねダンス」で注目を集めて以来、その盛り上がりは衰えることを知らず、注目度は年々増している。来たる2024シーズンはどんな活躍を見せてくれるのか。ディレクターを務める尾暮沙織(おぐれ・さおり)さんに話を聞いた。昨年の12月に開催された新メンバーオーディションの様子とあわせて紹介する。
昨年12月、エスコンフィールド北海道で新メンバーオーディションが行われ、会場には書類審査を通過した70人が集まった。まず2次審査(ダンス審査)で34人に絞られ、通過者のみが最終審査へ。特技披露、質疑応答などを経て、12人が新メンバーとなった。
尾暮さんは今回のオーディションについて、「道内のみならず道外からもたくさんの方にエントリーいただき、テーマパークや他のスポーツ界のパフォーマー、MCの経験をお持ちの方や語学堪能な方など、さまざまな経歴や特技を持っている方が多く、とてもレベルの高いオーディションでした。オーディションにかける想いを、しっかり自分の言葉でアピールできている方が多かったのが印象的で、ファイターズガールになりたいという熱い気持ちと信念を強く感じました」と振り返る。
受験者たちの熱意もさることながら、報道の白熱ぶりも印象的だった同オーディション。会場には10社を超える報道陣が集まり、2次審査終了後にはすぐさまその様子が記事になり配信されるなど、注目度の高さがうかがえた。
合格した12人については、北海道出身以外のメンバーも多い。「まずはファイターズの事、チームの事をたくさん知ってもらえるとうれしいです。またファイターズガールはさまざまなお仕事があるので、どんな事にも新鮮な気持ちで全力で挑戦してほしいです。多彩で個性豊かな新メンバーに、これまでとは一味違うパフォーマンスやキャラクターを期待しています」と話した。
尾暮さん自身もOG「プロ野球パフォーマーに対する社会的な地位や価値は非常に高く」
尾暮さんは、かつては自身もメンバーとして、その後はディレクターとして長きに渡りプロ野球パフォーマー界で活躍している。「ここ数年でプロ野球パフォーマーに対する社会的な地位や価値は非常に高くなり、ひとつの職業として確立されてきていると感じます。それはとてもうれしいことであり、その歴史を作り上げてきた歴代の方への敬意を示すとともに、その一員として活動できたことを誇りに思います」と感謝する。
その一方で「地位や価値が高くなることで、活動の幅や業務内容も多種多様となり、高いスキルやレベルが求められ“プロ”のパフォーマーという意識付けがさらに必要になってくるのではと感じています」と回答する。新メンバーへの「どんな事にも新鮮な気持ちで全力で挑戦してほしい」という言葉は、転換期を迎えつつある現状のなかで活動するメンバーたちへのエールなのかもしれない。
今季のファイターズガールについては、「『同世代の女の子から憧れられる女性』を目指してチーム作りをしていきたいと思っています。ファイターズガールみたいに踊りたい! ヘアメイクを真似したい! たくさんお話ししてみたい! 私もファイターズガールになりたい! そう思っていただけるような、理想的でロールモデルとなる女性像を目指していきます」と抱負を語った。
毎年オーディションには「責任を感じながら臨んでいる」と言う尾暮さん。「どんな子に会えるのか、どんなパフォーマンスを見せてくれるのかとわくわくした気持ちの半面、ファイターズガールへの期待や注目をいただいているなか、それに応えられるチームを作らなくてはいけないので」と話します。すべての期待を力に変えて、“新生”ファイターズガールにとってさらなる活躍の1年となるか。エスコンフィールド北海道での観戦では、ファイターズガールにも注目だ。
(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)