4連勝の西武が前半戦を首位ターン エース菊池を救った外崎の好守備
首位打者争いの秋山が決勝アーチ
■西武 4-3 楽天(8日・楽天生命パーク)
食い下がる相手を、最後は一発で仕留めた。西武が楽天を延長戦の末に4-3で下し、4連勝。前半戦の首位ターンを決めた。
鋭い打球が右翼席に突き刺さった。延長11回1死、秋山翔吾外野手が13号ソロ。「1人で決めようとは思っていなくて、出塁することだけを考えていました」。相手の4番手・高梨裕稔から放った決勝弾に「1番がもっと早くから仕事できていれば、(先発の菊池)雄星ももっと楽だったと思うけど」と、それまで凡退していた4打席を反省しつつ、「ホッとしています」と勝利に胸を撫で下ろした。日本ハムの近藤健介、ソフトバンクの柳田悠岐と、打率.350前後という高いレベルで首位打者争いを展開する男。大事な場面でヒットマンが存在感を示した。
一方、この試合の影のヒーローは外崎修汰外野手だった。2回裏2死一、二塁の場面。嶋基宏の右前打を捕球後、素早くバックホーム。銀次をアウトにして先制のピンチを切り抜けると、8回裏2死一、二塁では、藤田一也の当たりをダイビングキャッチした。打球が抜けていれば勝ち越されていたであろう場面を救い、菊池を助けた。そして延長10回1死には、楽天3番手・松井裕樹から、昨年の10本を上回る11号ソロ。成長著しい25歳が、攻守でチームに貢献した。
先発の菊池は、前回登板の29日楽天戦では5回6失点と崩れていたが、今回はキッチリ状態を上げて9回1失点。5四球と制球には苦しみながらも、3安打に封じて最少失点で切り抜けた。延長11回2死一、三塁の場面から登板した野田昇吾が、3年目でプロ初セーブを勝ち取った。守護神のカスティーヨは2点リードを守れずに不安を残したが、延長に入ると外崎、秋山、そしてメヒアが3本塁打を炸裂させるなど強力打線の破壊力は健在だ。
一時は2位の日本ハムにゲーム差なしにまで迫られたが、ここに来て4連勝。3試合を残し、前半戦を首位で折り返すことが決まった。ヒーローインタビューで秋山は「とにかく目の前の試合を勝つだけです。目の前の試合をチーム全員で勝つことだけを考えて、やっていきたい」と表情を引き締めた。
(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)