何もしてないのに「オフの敗者」 残されたトラウト…エ軍は低迷濃厚「悲しいことだ」
ド軍は大谷だけでなく山本やヘルナンデス、フェリスらを次々と獲得した
メジャーリーグは今オフ、大谷翔平投手がエンゼルスからドジャースに移籍するなど多くの動きがあった。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」では、レッズとナショナルズでGM経験があり、同メディアでアナリストを務めるジム・ボウデン氏が「ここまでのMLBオフシーズン最大の勝者と敗者」とランク付けした。
勝者の1位は大型補強に乗り出したドジャースで「ほかに考えられない」と断トツだった。10億ドル(約1481億円)以上を費やし「最高のFA選手(大谷)、おそらく獲得可能な最高の投手(山本由伸)、25本塁打をマークしたテオスカー・ヘルナンデスも獲得した。タイラー・グラスノーはトレードで獲得した後に契約延長をして、マニュエル・マーゴもレイズとのトレードで獲得した」とここまでの動きは激しい。
さらに、左投手のプロスペクトで最高級の評価を受けているジャクソン・フェリスとザイヤー・ホープを、マイケル・ブッシュとイェンシー・アルモンテとのトレードでカブスから獲得。フェリスの獲得は絶賛されており「球界ではスプリングトレーニング直前になると色々なことが起こるが、ドジャースは既にオフシーズンを勝利した」とボウデン氏は称えた。
勝者の6位となったのが、大谷らの代理人を務めるネズ・バレロ氏だ。10年7億ドル(約1037億円)のメガ契約だけでなく、年間6800万ドル(約101億円)の後払いも話題となった。「この契約はバレロ代理人と(彼が所属する)Creative Artists Agency(通称CAA)がオオタニの市場性をいかに上手に活用したか物語っている。オオタニは年間で約5000万ドル(約74億円)の副収入を得ているので、このような契約形態にする余裕があるのだ」と説明した。
一方で敗者の3位に名前が挙がったのが、エンゼルスのマイク・トラウト外野手だ。「オオタニが去ったエンゼルス(の将来)は暗い。(今季も)また勝率5割を切るだろうし、そうなれば9年連続だ。間違いなく殿堂入りするようなキャリアを送っている、14年目に突入する32歳のトラウトに、プレーオフ進出の道筋は見えない」と厳しい。
トラウトとエンゼルスの契約は2030年まで残っていて、トレード拒否権もあるが「仮に拒否権を破棄しても、直近の故障歴によってトレードすることはできないだろう。これほどの才能がある選手が、多くの故障を経験し、優勝争いできないチームで戦わなくてはいけないことは悲しいことだ。お気に入りのチームメートだったオオタニを失い、フロントは勝つチームになるよう彼の回りをサポートすることは何もしていない」と指摘した。
(Full-Count編集部)