古巣ナインも心配「友達できるといいね」 移籍右腕の悩み…練習相手も「いるわけない」

自主トレを行う日本ハム・黒木優太【写真:町田利衣】
自主トレを行う日本ハム・黒木優太【写真:町田利衣】

オリックスからトレードで日本ハム入りした黒木が鎌ケ谷でブルペン入り

 吉田輝星投手との交換トレードでオリックスから移籍した日本ハムの黒木優太投手が27日、千葉県鎌ケ谷市内の2軍施設で自主トレーニングを行った。ブルペンでの投球練習も行い、1軍でスタートする春季キャンプに向けて順調そのもの。一方で「友達つくる方法、教えてください」と人見知り全開で思わぬ悩みを吐露した。

 プロ8年目にして挑む新天地。29歳になったが「環境も違いますし、知っている人もそんなにいない。やっぱりルーキーのときみたいな感じですね。周りに気を遣いながらちょっとずつ溶け込んでいって、人の顔と名前も早く一致できるようにしたい」と新鮮な空気を味わっている。しかしここまで交流した選手を聞かれると「いるわけないじゃないですか」と苦笑。自分から積極的にコミュニケーションを図るのは苦手なようだ。

「どこから荷物出しをするのかも分からない。全く周りの流れが分からない。(キャンプに)ゴルフバックは一応持っていこうと思っているんですけど……」と戸惑いは止まらなかった。

 プロ野球界の“お正月”と呼ばれる2月1日を見据えても、悩みは尽きない。キャッチボール相手について「いるわけないじゃないですか。してもらえれば、誰でもありがたいです」と願った。

 25日にはオリックスナインから、移籍する山本由伸投手、近藤大亮投手とともに送別された。古巣の仲間たちからも、言われたのは「友達できるといいね」だった。日本ハムは若手が多いだけに「やっぱり僕から話しかけないといけないですよね、下からだと気を遣うので。けどまだ無理です」と首を横に振った。

 とはいえ“本業”でアピールするつもりは十分だ。「先発したいですね。そこをしっかり勝ち取りたい。ただ状況によっては自分がフィットするポジションは変わってくると思うので、臨機応変に対応していけると思っています。そこしか強みないっす」。終始控えめだった期待の新戦力も、この時ばかりは頼もしかった。

(町田利衣 / Rie Machida)

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