台北出身の元AKBがなぜ球団チアに? 自ら調べて異例の転身…明かした“壮大な目標”
新メンバーとなった邱品涵の思い「台湾と日本の架け橋に」
ソフトバンクのオフィシャルパフォーマンスチームの2024年度メンバー22人が28日、発表された。「ハニーズ」は継続メンバー9人、新規メンバー10人と大幅に顔ぶれが変わった。その中でも注目が初の外国人メンバーとなる邱品涵(ちう・ぴんはん)だ。台北出身で「AKB48 Team TP」の1期生として活動してきた元アイドルだ。
なぜ、元アイドルで卒業後はインスタグラムのフォロワー5万人超を誇るインフルエンサーとして活動してきた邱品涵が、日本のチア、そしてホークスの「ハニーズ」を志したか。単独インタビューに応じ、その思いを明かしてくれた。
「もともと私は野球についてよく知りませんでした。ですが、周りの友達が日本のプロ野球やWBCを観戦しており、一緒に観戦する機会がありました。その中でホークスが日本のプロ野球で非常に強いチームだと知りました」
「インターネットで検索してみると『ハニーズ』がステージでパフォーマンスを行っている動画を見つけ、そのダンスが本当に素晴らしいと感じたんです。私もそんな風に踊りたいと思いましたし、衣装もとても可愛かった。こんなに素晴らしい野球チームを応援したいと思いました」
15歳の時に「AKB48グループ」の研究生となり、2018年の「AKB48 Team TP」発足と共に正規のメンバーとなった。そこから5年間、活動を続け、グループで7枚のシングルを発売、AKB48総選挙や2019年の紅白歌合戦にも参加した。2023年8月にグループを卒業。そこからインフルエンサーとして活動しながら、台湾プロ野球ではなく、日本のプロ野球球団のチアチームへ興味を抱いてきた。
「昔からずっと日本での生活を経験してみたいと思っていました。『AKB48 Team TP』の同期の仲間たちもいま台湾の様々な野球チームでチアリーダーとして活動しています。なので、あえて自分の居心地がいい場所を離れて、日本に行って新しい人たちと知り合い、日本語を学んで、1人での生活を経験したいと思いました。また、日本のプロ野球の文化や応援の仕方も学びたい。新しいことを吸収し、学ぶ良い機会なので日本に来ることにしました」
ソフトバンク側から何かしらのオファーや打診があったわけではない。自らインターネットで日本のプロ野球のパフォーマンスチームを検索。調べていくうちに見つけたのが「ハニーズ」のパフォーマンスの動画であり、オーディションの募集告知だった。応募し、12月のオーディションを受験するために来日。見事にオーディションを突破し、メンバーの一員となることが決まった。
史上初の外国人メンバーとして加入した邱品涵。「ハニーズで唯一の外国人として、台湾と日本の架け橋となり、台湾と日本のプロ野球のファン同士がお互いの応援や文化を交流できるようにしたいと思っています。より多くの台湾の野球ファンが球場に足を運び、それと同時に日本のファンが台湾の文化を理解し、台湾の女の子の魅力、チアの魅力を知っていただけると嬉しいです」。球団とファンをつなぐ架け橋。「ハニーズ」のまた新たな魅力となりそうだ。