あわや大怪我も回避 一回転転倒も左手から…大谷翔平に感じた「3cm」の凄さ
練習中に激しく転倒、周囲をヒヤリとさせたが大事には至らなかった
ドジャース・大谷翔平投手が13日(日本時間14日)、下半身トレーニング中に激しく転倒し、周囲をヒヤリとさせた。米アリゾナ州グレンデールで別メニュー調整したが、練習機器が壊れてしまうアクシデント。ただ、その一方で、抜群の「危機回避能力」を見せていた。
異変を伝える大きな声が響く。「あぁぁぁ!」。その瞬間だった。前屈みの大谷はそのまま地面に突っ込みそうになったが、まず左手から地面をつく。その後に体を一回転。大惨事を回避すると、その後はトレーナーを見て大爆笑していた。無事を伝えるには十分すぎる笑顔だった。
誰もがヒヤリとした瞬間だった。昨年9月に右肘靱帯の手術を受け、現在はリハビリ中。だが、咄嗟の判断で、左手から先に地面についたのは、さすがの運動神経というべきか。大谷はその後、トレーナーに左肘を押さえて痛がるジョークを見せたが、仮に右手から地面をついていたら……。ちょっと恐ろしくなる一幕だった。
日本ハム時代から大谷の故障回避能力は高かった。死球になりそうなボールに対し、大谷はバックネット方向へクルッと反転。手首の骨折など大きな怪我につながらないよう、背中でボールを受けようとしていた。当時の栗山英樹監督は「だから翔平は二刀流ができる」と評価していたが、この不慮の怪我を避ける技術はなかなかのものだ。
あとでカメラマンにその瞬間の連続写真を見せてもらった。大谷の腰についていたワイヤーが外れたために起きたことだと分かり、さらに左手は右手より3センチほど先に地面についていた。大事に至らなかったのは何よりだが、こんなところにも大谷の凄さを感じた。