相手主力も「速く感じているんだな…」　覚醒間近の逸材19歳…阪神左腕が手にした確信

高卒2年目左腕・門別は自己最速タイの151キロをマークし3回2安打無失点

　自信に満ち溢れた快投劇だった。阪神の高卒2年目左腕・門別啓人投手が17日、楽天との練習試合（バイトするならエントリー宜野座スタジアム）に登板。自己最速タイの151キロをマークし、3回2安打無失点と首脳陣に向け猛アピール。「自分の求めている質に近づいている」と、手応えを口にし先発ローテ入りに前進した。

　19歳の左腕が投じる剛速球に虎党は熱狂した。3回に3番手として登板。直球主体の投球で簡単に2死を取ると、続く村林の5球目に151キロをマーク（ファウル）。3者凡退に仕留めると、4回は2死二塁のピンチを招くも辰己をスライダーで空振り三振。最終イニングとなった5回も2死から黒川に二塁内野安打を浴びるも、最後は伊藤裕を左飛球に仕留めスコアボードにゼロを並べた。

　今年の対外試合デビューで圧巻の投球を見せた左腕は「球速はあまり気にしていなかったが、強さも段々上がってきていい感じになっている。内容としてはすごく良かった」と笑顔。今年初実戦となった11日の紅白戦と同様に直球で押す強気の投球にも「どんな時でも真っすぐが一番大事だと思っているので。ずっと、真っすぐ中心にやっていきたい。7、8割はきていると思う」と、絶対的な自信を口にした。

　楽天の1軍クラスを相手に、ほぼ完璧な内容。分かっていても打てない直球は投手なら誰もが憧れるもの。高卒2年目の門別はすでにその域に達しようとしている。

　まだ、相手打者も調整段階だが「完全にタイミングが合っていないファウルが多かった。（打者が）速く感じているんだなという感じはある。自信に繋がりました」。自慢の真っすぐは主力にも十分通用することが分かった。この日は3回41球で降板となったが、スタミナ面についても「投げ終わってもまだ行けそうな感じあったので」と、問題ない様子だった。

　次戦に向けても「今日みたいに真っすぐで押していく」ときっぱり。投げるたびに結果を残す、無限の可能性を秘めた左腕は、開幕に向け着実に階段を上がっていく。

（橋本健吾 / Kengo Hashimoto）