止まらん打棒に敵軍捕手も驚愕「いなかったタイプ」 DeNAドラ1が残した“存在感”
捕手の中村は警戒心高める「うまくシーズンで抑えられるようにしたい」
DeNAのドラフト1位・度会隆輝外野手が23日、浦添で行われたヤクルトとの練習試合に「1番・右翼」で先発出場し、2打数2安打1打点をマークした。父・博文さんが所属する縁深い相手との初戦でいきなり見せた存在感。ヤクルト側はどう見たのだろうか。
まさに“一番星”といえる輝きだった。相手先発は、7度開幕投手を務めた実績十分の小川。初回の第1打席、2球で追い込まれながら、3球目を二塁内野安打とした。さらに3-0の2回1死一、三塁で迎えた第2打席は、右前へ鋭い打球を放ち適時打。一塁ベース上で白い歯を見せると、スタンドから見守った両親も大喜びだった。
度会の父・博文さんは、1993年ドラフト3位でヤクルトに入団。現役を引退後も球団職員を務めている。度会も小さい頃には神宮に足を運んでいただけに「スタッフの方をはじめ、選手の方もそうですし、父親がずっとヤクルトにいるというところから皆さんに可愛がってもらって、小さいときから面倒見てもらっていた方が指導者をやっていたり、凄く不思議な気持ちです」と話していた。
そんな度会が、ドラフト1位として同リーグのチームに加入した。ヤクルト捕手の中村は「元気のある子だなと。交代してからのベンチの声。それだけ野球小僧なんだなと。今まであまりいなかったタイプ。本当は打席でもそういう姿勢があると思う」と印象を語る。
打席での姿勢にも「いい入りをしていた」と話し、「何回も対戦すると思うからその辺は駆け引きになってくると思うし、投手との兼ね合いもあるから。そこをうまくシーズンで抑えられるようにしたい」と警戒心を高めた。
高津監督は「ベイスターズとはオープン戦もまだありますし、色々試してみたいなと思います。今日だけで安打2本打たれましたけど、色々やってみますよ」と話すにとどめたが、インパクトを残す打撃だった。
この日はビジターにも関わらず、度会の安打に球場全体から拍手が起きた。まだ練習試合で、本番のシーズンは長い。度会とヤクルトの対決には、自然と注目度が高まるはずだ。
(町田利衣 / Rie Machida)