怪物21歳に米記者「燃えるような直球」 159キロ連発…侍指揮官も驚嘆、求める高き壁
オリックスの山下は最速159キロを連発…欧州打線を圧倒
“怪物”がついに日の丸のユニホームを着てマウンドに上がった。野球日本代表「侍ジャパン」に初選出された山下舜平大投手(オリックス)が6日、欧州打線と対戦。最速159キロを連発し、本拠地をどよめかせた。まだ21歳だがすでに世界に名前が知れ渡りつつある。欧州代表のマルコ・マッツィエーリ監督は「近い将来(MLBの)契約を勝ち取れる選手の一人」と絶賛した。
「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本vs欧州代表」が行われた京セラドームのマウンドに立った身長194センチ、体重102キロの大きな体は、欧州打線と対峙しても決して引けを取らなかった。初球から158キロをマーク。1安打を許したが、2回を2奪三振無失点と圧倒した。マッツィエーリ監督も「100マイル(約161キロ)というスピードで、急に来るような感じ。あれだけ自然に投げ込めるのは非常に素晴らしい」と賛辞を惜しまなかった。
昨年の開幕戦で1軍デビューし、16登板で9勝4敗、防御率1.61と圧倒し新人王を獲得したもののまだ実働は1年。それでも、すでに米国でも名前が挙がる。昨春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンを中心に取材したMLB公式サイトのマイケル・クレア記者も「燃えるような直球だったね」と驚いていた。
この日はリリーフでの登板だったが、井端弘和監督は11月の「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」では、日本のエースとして期待している。
「日本を代表する投手であることは間違いないので。怪我無く、シーズンでキャリアハイを目指してもらって。秋に日本代表で投げてもらえれば。その先はWBCになってくるので、日本の先発の一角に入る投手ではないかなと思います」
山下も「実戦2回目なので色々な課題がありましたがこれからにつながるのではと思います」と課題と収穫と感じていた。まだまだ、右腕の進化はとどまる所を知らなそうだ。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)