まさかの1イニング3失策に「技術不足」 名手が猛省も…責めなかった守護神の“男気”
安達は9回に守備固めで出場も1イニング3失策、パ二塁手のワースト記録
■ロッテ 6ー3 オリックス(1日・ほっともっと神戸)
オリックスは1日に行われたロッテ戦(ほっと神戸)に3-6で敗れ、3連敗を喫した。2点リードの9回に守護神・平野佳寿投手が登板も、名手・安達了一内野手の1イニング3失策が絡み、まさかの逆転負け。安達は「ファンの皆さん、チームに申し訳ない」と猛省するしかなかった。
信じられない光景に球場は静まり返った。2点リードの9回。史上4人目の通算250セーブに王手をかけていた平野佳がマウンドに上がった。だが、先頭・小川の打球をこの回から守備固めで入った安達が失策。続く代打・角中、石川慎に連打を浴び1点差に迫られた。
さらに無死一、二塁からポランコが放った打球を、安達がまたも失策し無死満塁の大ピンチ。1死を取るも安田に左中間へ2点二塁打を浴び逆転を許した。平野佳はここで降板となったが、その後、安達は2死満塁からまたも適時失策を犯し、パ・リーグの二塁手ではワーストの1イニング3失策を記録した。
試合後、一番最後に球場を後にした安達は「なんも言うことないですし、申し訳ないしかない」と、言葉を振り絞った。この日は試合前から雨が降り、グラウンドコンディションが悪い状況だったが「そんなのは全然ない。言い訳にならない。自分の技術不足であり、試合を壊してしまって申し訳ない」と、反省を口にした。
1/3回を投げ3安打5失点も自責0で敗戦投手になった平野佳は、後輩のミスにも気丈に振る舞った。これまで何度も守備で救ってくれたことを口にし「安達も謝ってくれたけど、俺も悪かった。いつも守ってくれているから。特に責めるところもないし、その後で僕もしっかり抑えていたらよかった」と、一切責めることはなかった。
これでチームは3連敗。借金は「2」に膨れあがり首位・ソフトバンクと6.5ゲーム差。「まだ、(試合は)続くので切り替えてやらないといけない」と安達。苦しい戦いが続くも、今は我慢の時。リーグ4連覇に向けベテラン2人の力は必ず必要になってくる。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)