初回に「ホンマ怒ったんよ」 快勝も岡田監督の表情が厳しかったワケ…森下に求める姿勢

阪神・岡田彰布監督【写真:小池義弘】
阪神・岡田彰布監督【写真:小池義弘】

阪神はノーヒットノーランを許した翌日に3-0の完封勝利

■阪神 3ー0 巨人(25日・甲子園)

 悪夢を払拭する快勝劇にも、指揮官は満足しない。阪神は25日に行われた巨人戦(甲子園)に3-0で勝利し、ノーヒットノーランを献上した前夜の借りを返した。8安打3得点と打線が奮起するも、岡田彰布監督は「初回からホンマ怒ったんや」と、3番・森下翔太外野手の打席での姿勢に注文を付けた。

 初回から森下がチーム初安打となる中前打を放ち、甲子園は一気に盛り上がった。前夜に戸郷翔征投手から食らった“ノーノー”の屈辱を吹き飛ばす一打。さらに5回には貴重な追加点となる中前適時打を放ち、この日は2安打1打点の活躍ぶり。それにも関わらず岡田監督の表情は厳しかった。

「あれはもう、初回からホンマ怒ったんやけど。まぁ、いろいろあったからな、初回からな」

 指揮官が指摘したのは初回1死一塁で迎えた第1打席。カウント2-1から一走の中野拓夢内野手がスタートを切るも、真ん中付近のチェンジアップを見逃し。エンドランのサインが出ていたが、バットが出なかった。「なぁ。バット振らんと。エンドランというかな、あそこ簡単に見送ったからな」と苦言を呈した。

 3回にも同じ状況で「このサインはこういうの、と分からすために」と、初球にあえてエンドラン(結果はファウル)のサインを出し徹底させた。3番打者の役割とはなにか? 打ち気に走り、勢いだけに任せる2年目の若虎に岡田監督は待ったをかけた。

「打つだけじゃアカンからな、3番いうのは。繋ぎとか色んな意味で、一番何でもできる打順でないとな、3番は。その辺やな、あいつも打つだけじゃアカンから」

 ルーキーイヤーの昨年は94試合に出場し打率.237、10本塁打41打点をマークし、日本シリーズでも新人最多の7打点を記録。チームを背負う男として大きな期待がかかるだけに、指揮官は物足りなさを感じているようだ。

 ここまで打率は.239。結果だけでなく内容も重視する岡田監督は「4回に1回打てへんねんで、そうやろ。それを繋いだり、いろんな形で。3回に1回になったら、もっと打率も上がるわな」と、更なる奮起を促していた。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY