オリックスで流行の“謎ポーズ”…明かされた真相 若手が生み出す「執念」で目指す浮上

オリックス・紅林弘太郎(左)と太田椋【写真:荒川祐史、小林靖】
オリックス・紅林弘太郎(左)と太田椋【写真:荒川祐史、小林靖】

オリックスの若手で“流行”しているポーズの真相

 まだまだ、巻き返しを諦めていない。オリックス・太田椋内野手、紅林弘太郎内野手、宜保翔内野手ら若手選手が、ベンチで人差し指を立てるポーズで、さらなる“結束”を図っている。「合言葉は『執念!』です。まだ、僕らは諦めていません」。宜保が“謎ポーズ”の意味を真剣な表情で説明してくれた。

 ポーズが誕生したのは、5月28日。交流戦初カードの広島戦(マツダスタジアム)の初戦を終えた夜だった。太田、紅林、宜保、渡部遼人外野手の4人で食事に出かけた際、誰からともなく「俺たちはまだ、優勝を諦めてはいない。4人で結束しよう」と声が上がった。すぐに決まった合言葉は「執念!」。サインは人差し指を立てるポーズに決まった。

 試合前のベンチで監督、コーチ、スタッフと選手が交わすハイタッチの際、4人だけは人差し指を立てるほか、安打を放った時なども人差し指を合わせる。

「まだ4人だけで、ベンチで広がる雰囲気はありません(笑)。なんとなく始まったので、なんとなく終わりそうな感じもします」と打ち明ける24歳、メンバー“最年長”の渡部。一方、宜保は「面白半分で始めたんですが、諦めない気持ちを持ち続けるためにも、僕ら4人だけで続けます」と真剣な表情で話した。

 最近では人差し指を立てた直後に、右手でOKポーズを作って左胸に当てる“新ポーズ”も生まれた。太田によれば「あいつ(紅林)がジャパンに入ったので。日の丸マークです。自分でやってきましたよ(笑)」との“証言”もある。

 諦めない理由がある。チームは2年前の2022年、5月11日の時点で首位楽天に11.5ゲーム差の4位だったが、逆転で連覇を果たした経緯がある。最近は故障者続出で苦しい試合が続くが、若手4人組が生み出す「執念」で浮上を目指していく。

○北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者1期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。

(北野正樹 / Masaki Kitano)

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