9回5点差負けは18年ぶり屈辱 静まり返るロッカー…ド軍監督の激情「これは最悪だ」
8回までに5点以上のリードから敗れるのは球団史上6度目「普段は起きないことだ」
【MLB】タイガース 11ー9 ドジャース(日本時間14日・デトロイト)
重苦しい空気が流れた。壮絶なサヨナラ負け後、ドジャースのロッカールームはシーンと静まり返っていた。百戦錬磨のデーブ・ロバーツ監督は疲れ切った表情だった。
「我々は5点リードしていた。そんな試合で負けるなんて、言い訳にならない」
2-2で迎えた5回、大谷翔平のMLB通算200号で勝ち越し。8回にはフリーマンの中犠飛でリードを最大5点差に広げた。だが、9回にマウンドに上がったリリーバーが誤算だった。
メジャー2戦目、25歳バナスコが先頭から3連打で2失点。慌てて救援した守護神フィリップスは2死までこぎつけたものの、ケリーの適時打、キースの同点2ランで試合を振り出しに戻された。「そんなに強い打球だとは思わなかったけど、ホームランはホームランだからね」。フィリップスは言い訳をせず、サバサバと振り返った。
延長10回は大谷の申告敬遠などで1死満塁のチャンスを作ったが、フリーマンの痛烈な当たりは遊撃手が飛び込んで好捕。痛恨の併殺打となり、勝ち越せなかった。8回までに5点以上のリードから敗れるのは球団史上6度目。2006年4月30日パドレス戦以来18年ぶりだ。当時、ロバーツ監督はパドレスの「1番・左翼」で先発出場していた。
「もっといいプレーをしないといけない。全体的に、我々がもっとうまくやり続けないといけないことが、いくつかある。これは最悪だ。これは我々らしくない。普段は起きないことだが、今日は確かに起きてしまった」
ベッツ、マンシー、グラスノー、山本由伸ら負傷者が続出。チーム状況は決して良くない。しばらくは我慢、忍耐の時と捉え、前へ進んでいくしかない。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)