西武の連敗が8でストップ…21歳が7回無失点の大仕事、育成出身の先発での勝利は球団初
西武の3年目左腕・菅井「なんとしても守り切るという気持ちで投げきりました」
■西武 3ー0 オリックス(15日・ベルーナドーム)
西武・菅井信也投手が15日、ベルーナドームで行われたオリックス戦に先発し、7回3安打無失点と好投。チームは3-0で勝利。6月に支配下登録されたばかりの21歳左腕がチームの連敗を8で止め、待望のプロ初勝利を挙げた。
「本当にみなさんに応援してただいたので力になりました」
本拠地の大声援に背中を押され、5回1死まで無安打投球。紅林弘太郎内野手に初安打となる左翼への二塁打を浴びたが、動じることなく後続を左飛、見逃し三振に仕留めた。1-0の7回は連打と犠打で1死二、三塁のピンチを迎えるも、紅林を直球で中飛。続く代打・杉本裕太郎外野手は追い込んでから高めの直球で空振り三振で切り抜けると、雄叫びをあげた。
「1点取っていただいたので、なんとしても守り切るという気持ちで投げきりました」
2021年に山本学園高から育成ドラフト3位で入団。左の本格派として、同期入団の羽田(はだ)慎之介投手、黒田将矢投手とともに「高卒3年目トリオ」として大きな期待を受ける21歳左腕。今季、6月2日に支配下登録されると、同6日のヤクルト戦(神宮)に先発し初登板。5回2失点と粘るも敗戦投手となっていた。
翌7日に一度、出場選手登録から抹消となったが、28日に1軍へ復帰。救援で3試合に登板し、経験を積んでからこの日の先発マウンドとなっていた。
育成出身の先発での勝利は球団初。チームが8連敗中と重苦しい雰囲気で任されたマウンドとなったが、21歳の逸材が物怖じしない投球で救った。「自分もファームでいい投球しないと上がれないと思った。こうしてチャンスを掴んで、勝ちを掴めたことがうれしいです」。お立ち台で最高の笑顔をみせた。