ヤンキースのCC・サバシアが球団の低評価を一蹴 「あの話は本当に笑わせてもらった」
エースの座は渡さない
ヤンキースの左腕CC・サバシアが、田中将大投手が先発陣に加わった今季もエースの座を渡さないと燃えている。ニューヨーク・ポスト紙が報じた。
「まだ自分がヤンキースのエースか? もちろんだ。あの話は本当に笑わせてもらった。この質問が来るのを待っていたんだ」
タンパで調整をスタートさせたサバシアはこう語ったという。実はこのコメントには伏線があった。ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMがサバシアについて言及し、話題になっていた。
「CCは我々の投手陣のリーダーだが、去年のピッチングを見る限り、彼がまだ(ドジャースのスーパーエース、クレイトン)カーショーと同じレベルに属すると考えるのは難しい。それでも、投手陣のリーダーであることは変わりない」
キャッシュマンGMはローテーションの1番手であることを認めながら、エース級のパフォーマンスを見せていないサバシアの現状に厳しい視線を向けていた。
確かにサバシアは数年前までは絶対的エースと呼ばれていたが、昨年はキャリア最悪の防御率4・78で14勝13敗と苦しんだ。ヤンキースがプレーオフ進出を逃した一因にもなったが、今年はメジャー史上5位となる7年1億5500万ドルの大型契約で田中が加入。昨年並みの出来では、先発ローテーションの順列に変動が生まれるかもしれないが、本人はエースの座を死守することに自信をみなぎらせた。
失敗から学んだという。昨シーズン開幕前のオフにはダイエットに成功したが、その代わりに試合終盤でガス欠することが増加。現在は2008年シーズン途中まで活躍したインディアンズ時代の124・7キロを維持しているという。
「去年は体重を急激に落として、ちょっとパワーを失ってしまった。だから、今年はパワーを上げることに集中した。これでいいピッチングができると思う」
ダイエットで落とした体重を維持しながら、筋力アップに務めたというサバシアは昨年の屈辱を晴らすため、気合いに満ちている。
「去年はチームの勝利に貢献できずにがっかりしていた。もっと活躍できるはずだったし、ヤンキースはプレーオフに進出できたはずだ。オフの間は長い時間自分を責めたけれど、今は立ち直った。もうシーズンに入る準備はできている」
身内からの低評価を覆すためにも今季こそ、圧巻のピッチングを見せたいところだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count