なぜ菊池雄星を獲得? 若手有望株3人放出も…GM描く“青写真”「POも任せられる」
菊池は今季4勝9敗、防御率4.75…このオフにFAを迎える
菊池雄星投手は29日(日本時間30日)、ブルージェイズからアストロズへ1対3のトレードで移籍することが発表された。交換要員は若手有望株のジェイク・ブロス投手、ジョーイ・ロペルフィド外野手、ウィル・ワグナー内野手の3選手。このオフFAが見込まれるだけに“異例”とも言える交換劇だが、アストロズGMの思惑は一体――
菊池は今季22試合登板して4勝9敗、防御率4.75。2022年3月に結んだ3年総額3600万ドル(約55億円)の契約最終年だった。ブルージェイズはア・リーグ東地区最下位と低迷しており、30日(同31日)のトレード期限までに移籍する可能性が高かった。
この日の本拠地パイレーツ戦に3-5で敗れた試合後、ポストゲームインタビューに応じたダナ・ブラウンGMは、地元記者らから菊池獲得について訊かれ、その胸中を語った。33歳&レンタル移籍となる左腕獲得に代償は大きいのでは? との問いにブラウンGMは「今の市場はそのようだ。あれだけ投げられるMLBの先発を獲得したければ、大きな代償を伴う選手を放出しなければいけない」と断言。
さらに「才能のある若手を放出することは、かなり難しいことだ。しかし、私たちはポストシーズンに出場できるようにローテーションを安定させたいと思っていた。願わくば、ポストシーズンを勝ち進みたいと思っている」と、難しい決断だったことを明かしつつ、6年連続の進出を目指す秋の舞台を考えた時に、先発投手の補強が不可欠だったと語った。
また、菊池については「三振をたくさん奪うことができて、イニング数を稼いでくれる投手だ。(イニング数を稼いでくれることは)私たちが必要としていることだ」と、故障者が続く先発陣の支えになるとした。続けて、早い時期から獲得を狙っていたとして「獲得可能なトップクラスの先発をリストアップした結果、1週間以上前から各チームと話し合った。93マイル(約149.7キロ)から98マイル(約157.7キロ)のパワーがある球をもっているから、ポストシーズンも任せられる。なので、私たちはとてもいい補強をできたと感じている」と、パワーピッチに期待していた。
(Full-Count編集部)