元エ軍有望株が大谷翔平から受けた刺激 NPB複数球団が興味…米残留も「常に選択肢を」
大谷は「アメージング」…元エンゼルスのキャベッジが語った現状
昨季までエンゼルスでプレーしていたトレイ・キャベッジ外野手は今季から同地区の強豪アストロズでプレーし、レギュラー定着の機会を伺っている。オフにはNPBの複数球団が関心を持っていたがアストロズにトレード。「自分は今ここでしていることに集中している」と現状を明かした。
2015年MLBドラフト4巡目(全体110位)でツインズに指名された右の大砲は2021年にエンゼルスとマイナー契約を結ぶと、昨季は傘下3Aソルトレークで打率.306、30本塁打、32盗塁の“トリプルスリー”を達成した。メジャーデビューを果たし、現ドジャースの大谷翔平投手とチームメートとなった。
「彼には独自のルーティンがあって、彼独自のプログラムをこなしていた。彼の準備の仕方はアメージングだったよ。現場で彼の取り組みを見るのが、素晴らしいことだったね」と刺激になっていたことを明かす。同年はメジャーで22試合に出場し、打率.208、1本塁打だった。オフにはマット・ムーア投手と契約を結んだことで、メジャー40人枠から外れるDFAの措置を取られた。
3拍子揃った若き外野手にNPBの複数球団が興味を持った。キャベッジは接触こそ「ノーコメント」と言葉を濁したが、日本球団が関心を持っていたことは知っていた。結果的に同地区のアストロズへトレード移籍。一方で「僕らはつねに選択肢を残している」と将来の日本行きに抵抗はない。
アストロズでは通算2184安打を誇るホセ・アルトゥーべ内野手やアレックス・ブレグマン内野手に話を聞いて学んでいるという。外野手ではヨルダン・アルバレス、カイル・タッカーら強打者揃いの打線。現状はなかなかレギュラーの機会は少ないが「周りにこういう選手たちがいて、彼らから色々吸収できるのは、素晴らしいことだよ」と成長に生かす。
昨季、エンゼルスでプレーした際はプレーオフ進出とはならず、自らも好結果を残すことはできなかった。それでも「エンゼルスの球団の一部になることができて、うれしかった。初めてメジャー昇格を経験できて、本当に恵まれていると感じている」。今季、アストロズは開幕こそ低調だったものの、6日(同7日)時点で地区首位を走る。「連日自分に与えられることを、うまく生かしていくよ」。自らの居場所を見出していく。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)