イチロー、歴代2位カッブ超えに敵地総立ち マルチで日米通算4193安打に
敵地でのスタンディングオベーションにヘルメット取って応える、歴史的一打のバットとグラブも回収
マーリンズのイチロー外野手が15日(日本時間16日)、敵地でのカージナルス戦に「2番・ライト」で先発出場し、初回の第1打席でライト前ヒットを放った。日米通算4192安打とし、並んでいたメジャー歴代2位のタイ・カッブ(通算4191安打)を超えた。さらに、第2打席でも一塁強襲内野安打を放ち、日米通算4193安打とした。
イチローは初回、1死走者なしで打席に立つと、相手先発ラッキーの直球をライト前に運んだ。敵地セントルイスでの試合だったが、歴史的一打を放ったバットとボールが回収され、スタンドのファンはスタンディングオベーション。場内のスクリーンに映し出されたイチローが一塁上でヘルメットを取り、総立ちの声援に応える感動的な瞬間となった。
これで5試合連続安打。日米通算4192安打(日本1278本、メジャー2914本)とし、メジャー歴代2位のヒット数を誇る「球聖」タイ・カッブの4191安打をついに超えた。
さらに、1-3となって迎えた3回は1死走者なしでファーストの頭上を越えようかという強烈なライナー。一塁手がジャンプしてグラブを伸ばしたが捕球できず、ボールがファウルゾーンに転がる間にイチローが一塁を駆け抜けた。今季14度目のマルチ安打で、日米通算4193安打とした。
イチローにとって、ラッキーはメジャーで最も対戦が多い投手。この試合の前まで、122打席(2位はコロンの109打席)で115打数34安打の打率2割9分6厘、1本塁打、7打点という対戦成績だった。
イチローは8月は12試合に出場して11試合でヒットを放っており、無安打に終わったのは代打で出場した8日(同9日)のブレーブス戦のみ。先発出場では10試合連続でヒットを打っている。試合前まで月間打率3割3分3厘と好調だ。
歴代1位のピートーローズは通算4256安打。イチローは“頂点”まで63安打まで迫っている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count