「俺のミス」 首位決戦で完敗「行かなきゃ良かった」…杉内コーチが悔やんだ“判断”

広島戦に先発した巨人・山崎伊織(右)【写真:イワモトアキト】
広島戦に先発した巨人・山崎伊織(右)【写真:イワモトアキト】

山崎伊が4回無死満塁から連続三振も…2死から一挙4失点した

■広島 8ー3 巨人(20日・東京ドーム)

 視線が落ちる。巨人・杉内俊哉投手チーフコーチは広島との首位攻防戦第1ラウンドに敗れ、唇を噛み締めた。若きエース候補の山崎伊織が4回に押し出し四球、末包の走者一掃3点二塁打などで一挙5失点。今季ワースト7失点KOとなった。「押し出し四球は仕方ないと思うんです。勝負しにいった結果なんでね。その後ですよね。末包くんを抑えることができれば、3-1で『まだ分からないな』と僕は思ったので」と悔やんだ。

 杉内コーチ自身も悔やまれる場面があった。4回無死満塁から秋山、野間と連続三振。絶体絶命のピンチから2死までこぎつけたところでベンチから飛び出した。山崎伊へ声をかけるためだった。

「俺のミスだね。行かなきゃ良かったって正直思います。流れを止めてしまったわけではないけど、向こうに間を置いてしまった、与えてしまったかなというのはあるんでね。行かなきゃ良かったかなぁって正直に思います」

「伊織には『欲を出すなよ』って言ったんですよ。三振三振(と抑えたの)でね、あそこも三振取ろうと思って投げているはずだから『欲は出すな。バッターと勝負してこい』って本人には言ったんですけど……。(投手本能として)三振を取りにいきますよね、それはね」

 ピンチを切り抜けるために取ったタイム、そして投手への声がけ。ほんの少しの“間”が結果的に大量失点につながってしまう。改めて野球の難しさを感じさせた。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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