選手の“素顔”が知れる月曜日 ロッテが始めた「新しい楽しみ方」…選手ペアのラジオ出演
ロッテは7月1日から「Marines Monday Radio」を開始
試合のない月曜日に新たな楽しみが生まれた。ロッテは7月1日から球団公式Podcast番組「Marines Monday Radio」を開始。毎週月曜日の正午に新エピソードを公開し、2人の選手によるトークを配信している。
「選手の素の姿を見てもらいたい」という思いで始まった同番組のコンセプトは「野球の話は一切なし」。幼少期やプライベートな話など、ここでしか聞けない話が繰り広げられる。
「Marines Monday Radio」はどのようにして制作されているのか。坂本光士郎投手と横山陸人投手ペア、茶谷健太内野手と友杉篤輝内野手ペアの収録に潜入した。
部屋に入ると、企画の説明を受けた坂本と横山がいた。台本に目を通し、第3回の配信から定番となりつつあるタイトルコール前のトークを打ち合わせ。最近よく聴く音楽やハマっている動画など、ちょっとしたエピソードを知ることができる部分だ。選手のトーク力に委ねる場面も多々あるそうで、台本は作り込みすぎず、二人の自然な会話が生まれるようになっている。大まかな流れを確認すると、早速収録がスタートした。
ラジオでおなじみのテーマトークを行った2人は、カードに書かれたお題に沿って会話を広げていく。公式SNSで募集した「ファンからの質問」や、「野球選手ではない人生プラン」などのユニークなテーマにより、普段明かされない意外な一面が垣間見える。
横山は「僕たちの個人的な話ばかりしていたので、これがどう配信されるのか楽しみです。坂本さんが話した、自信のある体の部位がすごく独特で(笑)。そこを楽しみに聴いていただければと思います」と笑顔だった。
茶谷と友杉は、2人で協力して答えを出すクイズコーナーに挑戦。マリーンズやパ・リーグにまつわる問題に苦戦しながらも、和気あいあいと進行していった。ラジオ出演が初めてだという友杉に感想を聞くと、「普段2人が会話しているところをファンの方が聞く機会はあまりないと思うので新鮮かなと。茶谷さんが好感度を狙っていて、いつもと違う様子がおもしろかったです(笑)」と振り返った。
野球の試合がない日だからこそ、野球ではない話を
「マリーンズファンに向けては、野球の試合がない日に何か一つ楽しめるコンテンツをという思いで。月曜日は基本的に選手たちもオフなので、プライベートな話の方が自然かなと思いました。マリーンズファンではなくてもPodcastのアプリを開くことはあると思っていて、野球の話ではない方が幅広い層に興味を持ってもらえるのではないかと」
ロッテ広報室の和中一真氏が説明する。情報発信のプラットフォームとして、YouTubeとX(旧ツイッター)のほかに新しいものを始めようという構想が広報室で上がる中、主に若い世代が利用しているPodcastに着目。動画(YouTubeの広報カメラ)、静止画・文章(公式X)に加え、音声(Podcast)によって選手の素の姿を発信することになった。
「選手たちはこれからメディアに出る機会も増えると思うので、話す練習になればいいなと。選手は喋りのプロではありませんが、インタビューでうまく話せるに越したことはないですし、いつか必ず引退の時がやってきます。引退後の解説や評論の仕事も、ある程度話せないとできないので、人前で話す場数を踏むというのもこの企画の意図にありました」
試合中には見られない一面や選手同士の会話を楽しめる「Marines Monday Radio」。和中氏も「意外と知らない選手の姿が描かれていて、新たな推しが見つかるかもしれません」と話す。「通勤中や家事をしながらとか、気軽に聴いてもらいたいですね。このラジオをきっかけに、もっと選手のことを好きになってもらえたらうれしいです」と締めくくった。
(「パ・リーグインサイト」高橋優奈)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)