侍・井端監督、台湾に警戒 “天敵”24歳エースに熱視線「ガラッと変えてくる」
井端監督が帰国した
野球日本代表「侍ジャパン」のトップチームを指揮する井端弘和監督が13日、台湾視察から帰国し羽田空港で取材に応じた。11月9日に開幕する「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」で対戦するライバル国へ向け、選手層の「バリエーションが豊富」と警戒を強めた。
10日に現地入りし、プレミア12で日本が戦う天母スタジアム、台北ドームに足を運び雰囲気やブルペンなどをチェックした。楽天モンキーズの古久保健二監督、中信兄弟の平野恵一監督とも会って「このへんのメンバーがある程度入ってくるだろうとというのは分かった。準備はしやすいのかなというところで収穫はありました」と語った。
2球場で3試合を視察。投手中心に見ていくなかで印象に残ったのは中継ぎ陣だった。「ボールが速いピッチャーはたくさんいましたし、そのなかで技巧派もいたのでバリエーションは豊富なのかなと思います。下の世代も球は速いのかな。U-18でもU-23にもどんどんいいピッチャーが出てきているのかなと思います」と警戒を強めた。
その一方で“追い風”となりそうな話も聞いた。台湾のエースとされた味全ドラゴンズの最速157キロ右腕の徐若熙投手は「出ないという情報です。トミー・ジョン手術をして、まだ日が浅いので、球数制限の中でやっていると聞いています」と明かした。
ただ、台湾には昨年11月の「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」で6回1死まで日本相手に完全投球を披露した24歳の古林叡煬投手がエース格として君臨する。「情報では、まったくガラッと配球を変えてくるから絞りづらい。フォークを全く投げないとか、頭を使ってくる。そこもイメージしながらやっていかないといけない」と引き締めた。
井端監督は「準備はしておきますけど」としながらも、日本が台湾と対戦するのは16日の3試合目とあって「3戦目までとっておくのか、その前にいくのか分からないけど」と日本戦での登板しない可能性にも触れた。
「映像と実際に見るのは実際に違う。今回行けたのはよかった」。大会連覇へ向け、大きな収穫となった3日間。グループBの日本は11月13日の初戦で豪州と対戦する。
(湯浅大 / Dai Yuasa)