【高校野球】東海大相模、高校野球100年目の夏制し45年ぶり2度目V 小笠原が劇的決勝弾

6-6の9回に一挙4得点、東北勢は春夏通じて11度目の決勝も勝てず

 第97回全国高校野球選手権大会決勝が20日、甲子園球場で行われ、東海大相模(神奈川)が仙台育英(宮城)を破り、1970年大会以来、45年ぶり2度目の優勝を飾った。6-6で迎えた9回、先頭で打席に立ったエースの小笠原が右中間に勝ち越しソロ。勢いに乗った東海大相模はこの回4点を奪い、10-6で競り勝った。一方、東北勢は春夏通じて11度目の決勝も勝てず、悲願の初Vはならなかった。

 東海大相模は初回、1死二塁とチャンスを作り、杉崎がタイムリーツーベース。さらに、続く豊田もレフトへタイムリー。仙台育英の先発・佐藤世から2点を先制した。

 一方、仙台育英はその裏、平沢のヒットなどで2死一、三塁とチャンスを作るも、百目木が一ゴロに倒れ、得点を奪えなかった。

 3回、東海大相模は1死一、二塁として、磯網がレフトへタイムリー。長倉もレフトへの痛烈なタイムリーツーベースで続き、4点差に広げる。

 その裏、仙台育英はようやく反撃。1死から佐藤将のショートゴロを杉崎が悪送球。一気に二塁まで進む。続く青木がセンターへタイムリー。1点を返した。続く平沢がセンターへのツーベースを放つと、郡司、百目木も連続タイムリー。小笠原を捉え、4連打で1点差とした。

 さらに、紀伊はピッチャー返しのライナーを放ったが、小笠原がこれを好捕。二塁走者の郡司が飛び出しており、ダブルプレーでピンチを切り抜けた。

 直後の4回、東海大相模は2死二塁とチャンスを作り、宮地がタイムリーツーベース。すぐに1点を取り返す。2死一、二塁となってから、豊田もレフトへのタイムリーを放ち、リードを3点に広げた。

 しかし、仙台育英は6回、1死から山本が四球で出塁。続く主将の佐々木の代打で1年生の西巻がレフト前ヒットで続いた。谷津も中前打を放ち1死満塁。ピッチャーの佐藤世は空振り三振に倒れたが、1番・佐藤将が左中間を破る三塁打。走者一掃の一打で同点に追いついた。続く青木はライト前に飛球を落ちるかという飛球を打ったが、東海大相模の豊田がスライディングキャッチ。逆転とはならなかった。

 6-6と緊迫した展開に決着をつけたのは東海大相模の小笠原だった。9回先頭で打席に立つと佐藤世の初球を捉え、右中間スタンドへ勝ち越しの本塁打を放った。その後も得点を重ねた東海大相模はこの回一気に4点を加え、粘る仙台育英を下した。

 投打で他校を圧倒してきた東海大相模は高校野球100年目の夏に1970年以来、45年ぶりの優勝。春夏を合わせて通算4度目のVとなった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY