鷹24歳左腕は「甘いところにこない」 完璧デビューの逸材…相手コーチが語った印象

ソフトバンク・前田純【写真:竹村岳】
ソフトバンク・前田純【写真:竹村岳】

前田純は6回3安打無失点でプロ初登板初先発を初勝利で飾った

■ソフトバンク 6ー2 日本ハム(29日・エスコンフィールド)

 日本ハムは29日、エスコンフィールドで行われたソフトバンク戦に2-6で敗れた。プロ初登板初先発の前田純投手の前に、6回まで散発3安打で二塁すら踏めず、5三振を喫した。初勝利を献上した八木裕打撃コーチは「直球の回転数が、スピード感のわりにノビがある。変化球はチェンジアップ、カーブがかなり遅くて、同じ腕の振りで投げられた」と話した。

 好調の日本ハム打線が封じられた。初回1死から松本剛が右前打を放つも、マルティネスとレイエスがともにチェンジアップにタイミングが合わずに空振り三振。4回無死から再び松本剛が左前打を放つも、マルティネスがチェンジアップを引っかけ三ゴロ併殺に倒れた。5回1死からは上川畑が中前打も、こちらも後に続けなかった。

「直球の制球がまずまず良く甘いところにこないし、チェンジアップが非常にいい。初めて対戦した打者が多かったので、なかなかうまく攻略しきれなかったですね」と八木コーチ。初対戦ながら強烈な印象を植え付けられた。

 2022年育成ドラフト10位で入団し、2年目の今季支配下を掴んだ24歳の新星。今季のレギュラーシーズンのソフトバンクとの対戦は終わったが、クライマックスシリーズ(CS)でファイナルステージに進めば、再び相まみえる可能性もある。

「ストレートからの変化球という打ち方では対応できないボールだということがわかったので、これはもう対策はしていきます。(松本)剛が2本打っているし、(上川畑)大悟も打った。どういうタイプの打者が打てるかなんとなくわかってきた。次、今年投げるかどうかはわからないけど、来たら何かしら対策は立てられると思うので」。来年以降も脅威的な存在になるかもしれない左腕へ、警戒心を高めた。

(町田利衣 / Rie Machida)

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