ベッツが苦悩激白「他に方法あるなら教えてくれ」 誕生日に猛練習も…拭えぬ過去の悪夢
POは2022年から29打席無安打「世界中がそのことを知っている」
バットを振り続け無心になろうとしたが、過去の苦い記憶がよぎる。ドジャースのムーキー・ベッツ内野手は7日(日本時間8日)、パドレスとの地区シリーズ第3戦の前日練習で打撃練習をこなした。ケージで計300~400スイングをこなした後、ライブBPでも打席へ。それでも過去の不振を「考えないことは不可能に近い」と悩める胸中を明かした。
32歳の誕生日を迎えても心は晴れなかった。敵地・ペトコパークでケージで何度も何度もバットを振り、待ち時間にはクレイトン・カーショー投手と話し込む場面もあった。2022年のパドレスとの地区シリーズ第3戦の第2打席から29打席無安打。「(スランプを脱出する)他の方法があったら、私に教えてくれ」と淡々と話した。
6日(同7日)の本拠地・パドレスとの第2戦では初回に特大の飛球を放ったが、左翼・プロファーが本塁打キャッチ。不運もあったが本人は淡々としていた。「アウトだ。ゴロ、フライ、三振でも、アウトはアウトだ。言えることはそれだけだよ」。Hランプを灯さないと意味がない。自らに言い聞かせた。
2022年の地区シリーズはパドレスに1勝3敗で敗退。昨年はダイヤモンドバックスに3連敗で終戦するなど、ベッツの不振と共にチームも地区シリーズ敗退が続いている。「そのことから逃げる方法はない。世界中がそのことを知っているし、私も知っている。楽しみなことではない。その事実は知っている」。
チームは地区シリーズ初戦を勝利で飾るも第2戦で2-10で大敗。1勝1敗のタイで敵地を迎えた。「私が唯一言えることはトライをしているということだ」。32歳の主砲がトンネルを抜け出そうと必死にもがいている。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)