侍J・井端監督、契約延長の背景…11月プレミア12→26年WBC 評価された驚きの“行動力”
夏には渡米し日本人メジャーと接触…WBCへ向けた“準備”も
野球日本代表の「侍ジャパン」の井端弘和監督が2026年3月に開催される「第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」まで契約を延長することが9日、発表された。井端監督は「まずはプレミア12で世界一になることだけを考えて、一つ一つ課題をクリアしてWBCに繋げていけたら」と語った。
井端監督は2023年10月に侍ジャパンのトップチームの監督に就任。日本野球機構の事務局長で侍ジャパン強化委員会の委員長を兼任する井原敦氏は、就任要請時からWBCまでの契約を依頼していたが、「井端監督から一つ一つ積み上げてという話でプレミア12までというのが契約期間となったのですが、もともと私どもはWBCまでお願いしたいというところでスタートしました」と語った。
初陣となった「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」では4戦全勝で大会2連覇。今年3月の「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本 vs 欧州代表」では大学生を招集するなど、井原委員長は「野球界全体での若手の発掘においても類稀なる手腕を発揮」と評価した。
今夏には渡米しボストン、サンディエゴ、シカゴを巡り日本人メジャーリーガーと“会談”。「常に先を見据えたチームづくりを考えてくださっている」と、今後の世界的大会へ向けた準備にも敬意を示した。
U-15でも監督を兼任し、8月の「第6回WBSCU-15ワールドカップ」でも初優勝。そのほか各世代の代表合宿にも積極的に顔を出し、“縦”のつながりも意識した。これらの姿勢が「実績に加えて、今後の侍ジャパンのあるべき姿を考えたときに、引き続き井端監督にお願いするのが最善である」と判断し、契約延長のオファーに至ったという。
ただ「2026年のWBC以降、(2028年の)ロサンゼルス五輪など含めて大きな国際大会が続きます。井端監督には、まずは今回のプレミア12で連覇を達成していただき、日本の魅力を世界に示すと同時に、次のWBCでの連覇を目指していただきたいと思います」とコメント。ロス五輪での指揮官に関しての言及はなかった。
井端監督は「2026年のWBCまで監督をやらせてただくことになりました。まだ先のことなので、まずはプレミア12で世界一になることだけを考えて一つ一つ課題をクリアしてWBCに繋げていけたら」と意気込みを語った。「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」は11月9日に開幕。連覇を狙うグループBの日本は13日にバンテリンドームで豪州との初戦に挑む。
(湯浅大 / Dai Yuasa)