「日本球界で育った」元中日・チェン、渡米4年で見せる安定感の“秘訣”
日本球界を経てメジャーへ、渡米4年目でベストピッチングを維持するチェン
日本球界を経てメジャーで活躍する選手と言えば、投手ではレンジャーズのコルビー・ルイスやジャイアンツのライアン・ボーグルソン、野手ではマーリンズのケーシー・マギーがいるが、渡米以来、安定感のある活躍をしているのが、オリオールズの先発チェン・ウェインだろう。4年目を迎えているメジャーでの成績は、通算42勝30敗、防御率3・70となっている。
オリオールズに入団した2012年は32試合に先発し、12勝11敗、防御率4・02を記録。この年の新人王にはエンゼルスのマイク・トラウトが輝いたが、チェンも新人王投票で4位に入った。この年の投球回数は192回2/3。チェン自身は「200回投げられなかったのが残念」と話すが、オリオールズがワイルドカード枠でプレーオフ進出を果たす原動力となったことは間違いない。
右脇腹を痛めた2013年は23試合の先発に止まったため、7勝7敗と勝ち星は伸びず。防御率4・07、1イニングあたりの被安打数+与四球数を示すWHIPは1・321と今ひとつ奮わなかったが、オリオールズ先発投手としてはクリス・ティルマン、ミゲル・ゴンザレスに次ぐ勝率(5割)と防御率を残した。
13年オフにヒザのクリーニング手術を受けたことも幸いし、2014年には16勝6敗、防御率3・54という素晴らしい成績をマーク。それまで2年間は9イニングあたり平均2・7個の四球を与えていたが、この年は一気に1・7個まで減少した。今季の平均は2・0個。今後の投球内容次第では、昨季と並ぶくらいに減る可能性は残されている。
今季は21日までに24試合で先発し、16試合でクオリティスタート(6回以上自責3以下)を記録し、昨季の数を超えた。シーズン途中ではあるが、防御率は3・13、WHIPは1・19と、これまでのベストを保っている。