勝敗分けた「攻めの併殺体系」 牧秀悟のダイビングが変えた流れ「守備の鉄則に集中」
シーズン中96失策も…堅守で接戦を制しCS負けなしの5連勝
■DeNA 2ー1 巨人(18日・東京ドーム)
DeNAはが18日、東京ドームで行われた巨人とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦に2-1で勝利し、アドバンテージを含めた対戦成績を3勝1敗とした。3回1死満塁からは牧秀悟内野手が超好守で併殺を完成させ無失点。勝敗を分けたビッグプレーを、三浦大輔監督は「大きかったですよ」と興奮気味に絶賛した。
0-1の3回1死満塁で打席には大城卓。DeNA側は二遊間をやや締め気味に守っていた。まさにそこを抜けようかという鋭い当たりにダイビングで飛びついた牧が、すかさず二塁にトス。森敬が一塁に送って併殺を完成させた。直後の4回無死からオースティンが同点ソロ。まさに流れを引き寄せる守備だった。
田中内野守備兼三塁ベースコーチは「ちょっと攻めのダブルプレー体制を監督が了承してくれたので、ビハインドでしたけど打者との兼ね合いも考えて」と守備体系の意図を明かす。「アナリストがデータを見ていますので、データを集結して牧がいいプレーをしてくれました」と称えた。
シーズンでは12球団で最も多い96失策を犯したチームが、見違えるように堅守で勝利を積み重ねる。牧は「シーズン中は投手に申し訳ないプレーばかりしていた。とにかくアウトを取る、初心というか守備の鉄則を集中してできているのかなと思います」と表情を引き締めた。
まさにひとつのプレーが流れを変える短期決戦で象徴のようなプレーが飛び出し、ベンチも大盛り上がりだ。堅守が際立ちファーストステージから破竹の5連勝で、3位からの日本シリーズに王手をかけたDeNA。勢いは本物だ。
(町田利衣 / Rie Machida)