米国代表24歳は「オオタニより速い」 ド軍コーチ大絶賛…今季104盗塁男の“正体”

米国代表のチャンドラー・シンプソン【写真:小林靖】
米国代表のチャンドラー・シンプソン【写真:小林靖】

今季マイナー110試合で104盗塁「間違いなく足には自信がある」

 侍ジャパンの“刺客”となるか。ドジャース三塁コーチで、米国代表のディノ・イーベルコーチが「マイナーでシーズン100盗塁を決めたんだ。オオタニより速いよ」と太鼓判を押すのが、レイズの若手有望株チャンドラー・シンプソン外野手だ。

 24歳のシンプソンは2022年ドラフト2巡目戦力均衡ラウンドB(全体70位)でレイズ入り。今季はレイズ傘下1Aプラスと2Aで計110試合に出場。打率.355とハイアベレージを残し、シーズン104盗塁ととんでもない数字を残した。

 今大会も5試合で打率.550(20打数11安打)、4打点、6盗塁。出塁率.609、OPS1.209と好成績を残し、スーパーラウンド進出に貢献した。シンプソン本人も足には相当な自信を持っている。

「間違いなく足には自信があるよ。神から授かった能力だから。毎日、足のストレッチとリカバリーは欠かさないよ。毎試合、自分の武器として使いたいからね」

21日に侍ジャパンと対戦「金メダルを獲得するために、ここに来たんだ」

 イーベルコーチが「オオタニより速い」と言っていたことを伝えると、シンプソンは「ホントに?」と笑顔満開。レイズの有望株にとって、二刀流男は「投打ともに、何でもできる完璧な選手だ。誰よりも優れている。球界最高の選手だ」と憧れの存在だ。大谷が東京ドームで多くプレーしたことも知っている。「東京ドームは多くの素晴らしい選手がここでプレーした歴史のある球場だ。ここでプレーできて嬉しいよ」と白い歯を見せた。

 侍ジャパンとは21日のスーパーラウンド初戦で激突する。日本の野球について「驚異的だ。日本から米国へたくさん選手が来るのに、彼らはすぐに結果を残すことができる。ショウヘイ、ヤマモトはルーキーイヤーからワールドシリーズ制覇に大きく貢献したよね」と警戒。日本の食文化にも興味津々で、「昨晩はスパイシーチキンと白米を食べた。結構、美味しかったよ。(今晩は)ラーメンも食べようと思っている」と語った。

 米国代表は現役メジャーリーガーはいないものの、メジャー通算90勝の44歳左腕リッチ・ヒルやシンプソンのような若手有望株で構成されている。「目標は金メダルだ。金メダルを獲得するために、ここに来たんだ」。侍ジャパンにとっては、シンプソンの足を封じることが勝利への鍵となる。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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