冷蔵庫殴って右手骨折→球団に罰金500万「もう忘れた」 元助っ人語る大失態の“真相”

米国代表のスペンサー・パットン【写真:小林靖】
米国代表のスペンサー・パットン【写真:小林靖】

パットンが明かす2019年8月のの冷蔵庫“殴打”事件

 とんでもない大失態だが、今となっては笑って話せる。2020年までDeNAでプレーしたスペンサー・パットン投手が“冷蔵庫事件”を振り返った。2019年8月、打たれた苛立ちでベンチの冷蔵庫を殴打し右手指を骨折。「もう忘れたよ」と苦笑いして振り返った。

 パットンは「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」米国代表の一員として来日。19日には東京ドームでの練習前に子どもたちとしゃぶしゃぶとすき焼きを食べた。「明日もオースティンと三上(朋也)、とおそらく(山崎)康晃とディナーに行く予定なんだ」。久々の日本を楽しんでいる。

 2017年から4年間で219試合に登板。1年目には日本シリーズ進出にも貢献するなど活躍したが、ファンの中では2019年の冷蔵庫を殴打した事件の印象が強いかもしれない。同年8月3日の本拠地・巨人戦。8回に登板したが1死も取れず2失点で降板した。ベンチに戻るや否や設置されている冷蔵庫を右、左、右と3発殴打した。

 この愚行でパットンは右手指を骨折。米国に戻って手術を受け、シーズンを棒に振り、制裁金500万円を球団から課せられた。当時を振り返ると「あの瞬間、僕は馬鹿なことをしてしまった」と反省……したと思いきや、再び笑顔。「日本のファンがたくさんジョークを言うから、ちょっと楽しいんだ」と明るい表情で振り帰る。

骨折から1年後…ヒーロー賞で冷蔵庫が贈られる

 パットンの骨折から1年後の2018年8月27日、本拠地・広島戦で一打逆転のピンチをしのぐ好救援。同年自身初のお立ち台に上がると、偶然にもその日は家電量販店「ノジマ」のスポンサードゲームでヒーロー賞として冷蔵庫が贈られる珍事があった。

 貰った冷蔵庫は使わず、チームにプレゼントしたという。今回も、来日を自身のX(旧ツイッター)で報告すると、ノジマから「冷蔵庫のお買い替えでしたら、横浜DeNAベイスターズの日本一達成記念でおトクな今がおすすめです」と引用リポストで“冷蔵庫イジリ”を受けた。ファンからツッコミが殺到したが「とてもポジティブなメッセージをくれてハッピーだよ」と感謝する。

 2020年オフに退団後はメジャーリーグに復帰。今季はメキシカンリーグでプレーしていたが古巣の情報は欠かさずチェックしていた。自身が在籍していた2017年に敗れたソフトバンクを下しての日本シリーズ制覇。「ニッポンイチ。リベンジしたね」と嬉しそうだった。

「日本に戻ってプレーしたいよ。正直言って、日本で1、2年プレーしてから引退したい」。日本を離れて4年が経ったが、今でも横浜への愛は変わらない。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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