イチロー氏は米野球殿堂に「満票で選出されない」 米記者が懸念する“風潮”
米CBSスポーツのシュナイダー記者「満票で選出されないと予想する」
米野球殿堂は11月18日(日本時間19日)、2025年の米殿堂入り候補者28人を発表。マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が新たに加わった。史上2人目の満票選出なるか注目が集まる中、米メディア「CBSスポーツ」は満票選出されないだろうと予想した。
同メディアは2日(同3日)、「イチロー・スズキの殿堂入りで唯一の疑問は、満票で選出されるかどうかだ」の見出しでマット・シュナイダー記者の記事を掲載。イチロー氏について「2025年の殿堂入り選手として表彰される。イチローの殿堂入りに関する争点は、満票で選出されるかという点だ。私は彼に投票するが、満票で選出されないと予想する。選外にした投票者は理由を説明しないだろう」と報じた。
シュナイダー氏は「その選手が殿堂入りしたかしなかったか、ということでしか見ていない。1年目で選出されようが、されまいが区別しない。なぜなら、(投票者が特定の)選手への投票を拒否したら、落選に繋がる可能性があるからだ」と説明。「1年目での選出に値しないことを理由に、その選手に投票しない記者はいつだって存在する。そういう記者が、イチローのパワー不足に着目するかもしれない」と占った。
さらに、「『イチローは○○より劣っている。○○が満票選出されなかったから、イチローも満票選出されるべきではない』という考え方になる投票者は現れるだろう」と述べた。
過去に満票選出されたのは2019年のマリアノ・リベラ氏のみ。2020年のデレク・ジーター氏は1票、2016年のケン・グリフィーJr.氏は3票足りなかった。「彼は間違いなく(歴史的に)上位にランクする選手だし、来夏クーパーズタウンでの表彰に向けて、称賛しか必要のない最上最高の打者だ」とも同氏は主張している。
米野球殿堂入りは、メジャーで10年以上プレーした選手が引退から5年で資格を得る。全米野球記者協会に10年以上連続で所属する記者による投票で決定。有資格者から最大10人まで投票でき、全投票数の75パーセント以上を集めると、殿堂入りとなる。投票結果は2025年1月21日(同22日)にMLBネットワークで発表される。
(Full-Count編集部)