1167億円に「見合わないこと分かっていた」も…メッツがソトに“賭けた”ワケ
コーエン氏は2020年の就任会見で「今後3〜5年の間に優勝しなければ」
ヤンキースからFAとなったフアン・ソト外野手は、プロスポーツ史上最高額となる15年総額7億6500万ドル(約1176億円)でメッツと契約を締結した。スポーツビジネス起業家のジョー・ポンプリアーノ氏のYouTube「ジョー・ポンプ・ショー」では「フアン・ソトの契約はなぜ悪い取引なのか」として、巨額契約を分析。メッツが大金をはたいた理由を解説した。
ポンプリアーノ氏は「ソトはものすごい選手だが、7億6500万ドル(約1176億円)の価値があると認めるMLB幹部を見つけるのは難しいだろう」「コーエン氏はソトが本当はこの額に見合わないことは分かっていたが、(契約を)実行した」などと厳しい評価。それでもメッツがこれだけの契約をしたのは、オーナーのスティーブ・コーエン氏の資金力だ。
「コーエンは球界一の金持ちで、200億ドル(約3兆744億円)以上の価値があるヘッジファンドのマネジャーであるうえに、ロングアイランドでメッツファンとして育ったからだ。彼はメッツのオーナー就任会見で大胆な宣言をした」
2020年のオーナー就任会見時に「私が今後3~5年の間に優勝しなければ……実はもっと早く優勝したいが、そうならなければ少し残念だ」「私はここ(メッツ)で稼ごうとはしていない。『ポイント72(ヘッジファンド)』でのビジネスがある。そちらで儲ける。なのでここでは、偉大なものを作り上げることが大切だ。ファンのために。勝てるチームを」と意気込みを語っていた。
それだけに、ポンプリアーノ氏は「(オーナー就任から)5年以内に優勝するという目標達成まで、あと1年」と時間がないことを指摘。「守備と走塁の面では並以下でも、打者としては世代を代表する選手であることに変わりはないし、10月に26歳になったばかりだ。コーエンがゆくゆくこの契約を後悔することになる、ということではない」ととにかく勝利を求めている。
ソトはメガ契約に応える働きで、コーエン氏の掲げた目標通り、来季メッツに1986年以来となるワールドシリーズ優勝をもたらすことができるのだろうか。
(Full-Count編集部)