日本球団からの高額オファー断って掴んだ95億円 2年連続30HR以上…崖っぷちで覚醒した大砲
アスレチックスのルッカーは2023年春、NPB入りを打診されたという
アスレチックスのブレント・ルッカー外野手は先日、5年6000万ドル(約94億6600万円)で契約延長を結んだ。30歳のルッカーは2年前に日本球界入りを打診されたものの断り、アスレチックスでプレー続行。2年連続30本塁打以上を放つなど、才能を開花させた。
MLB公式サイトは「ルッカーは『慌ただしい』道のりのなか下した決断が、契約延長という結末を迎えた」のタイトルでマーティン・ガイエゴス記者による記事を掲載した。ルッカーは2020年にツインズでメジャーデビュー、2022年はパドレスとロイヤルズでプレーし、2022年オフにアスレチックス入りした。この時点では3年間で81試合に出場し、打率.200、10本塁打だった。
2023年の春季キャンプ開始前、ルッカーは代理人のダスティン・ブレッドソー氏から、日本球界でのプレーも視野に入れてはと提案を受けた。記事は「決してクレイジーな考えではなかった」と伝える。ロイヤルズからウェーバー公示され、2022年11月にアスレチックスが獲得したが、それまでの3球団では出場機会は限られていた。「日本球界からの関心は決して無視できなかった。なぜなら、アスレチックスで受け取る金額を遥かに上回るオファーを何件も提示されたからだ」という。
しかし、ルッカーはアスレチックスでのプレーを選び、2年間で282試合に出場。打率.272、69本塁打、181打点、OPS.876をマークした。そしてこのオフ、5年6000万ドル(約94億6600万円)で契約延長した。
ルッカーはここまでの道のりは「慌ただしかったよ」と振り返る。続けて「2年前にダスティン(ブレッドソー氏)と、『日本行きをトライをする為にデビッド(フォレストGM)にリリースをお願いする電話をしてみる?』という会話をした。そして今、私たちがした会話は『デビッド(フォレストGM)が6000万ドルの契約を結びたがっている』というものだった。私は『ああ、(契約を)結ぶべきだよ』と、答えたよ」とコメントした。
ルッカーは2023年キャンプ終盤、開幕ロースター入りを必死で掴んだ。その後、才能が開花し球界有数の打者に成長した。同年は球宴出場を果たし、昨年は打率.293、39本塁打、112打点、OPS.927をマークした。wRC+は164を記録し、上回ったのはアーロン・ジャッジ(218)、ショウヘイ・オオタニ(181)、フアン・ソト(180)、ヨルダン・アルバレス(168)、ボビー・ウィットJr.(168)、ブラディミール・ゲレーロJr.(165)だけだったと記事は解説する。長期契約を結んだ30歳。今季の打棒に注目が集まる。