生中継でまさかの“大失言” 女性レポーター赤面絶句も…仲間は絶賛「よくやった!!」

元DeNA・乙坂智氏【写真:本人提供】
元DeNA・乙坂智氏【写真:本人提供】

元DeNAの乙坂智はメキシコWLでオールスターに選出された

 DeNAで10年間プレーした乙坂智外野手は、入団6年目の2017年オフに単身でメキシコで開催されたウインターリーグ(WL)に参戦した。ヤキス・デ・オブレゴンの一員として活躍し、オールスターにも選出されたが、ヒーローインタビューでまさかの“大チョンボ”をやらかしたことを赤裸々に告白した。

 プロ野球選手として、さらなる成長を求めて日本を飛び出してのメキシコWL挑戦。オブレゴンへの合流初日は12時間バス移動で座席を与えられず、通路に体育座りという屈辱も味わった。しかし、翻訳アプリを駆使しての必死のコミュニケーションや、誰よりも早くグラウンドに出て練習するなど、徐々に仲間とも打ち解けていった。

 11月11日(日本時間12日)に初出場して以来、9試合に出場して打率.531、6打点、2盗塁と大暴れ。20日(同21日)に開催されたオールスター戦にも選出され、「チーム・ノルテ(北軍)」のメンバーとして5回守備から途中出場した。2打数無安打に終わったが、日本からの珍しい出場選手とあって試合後にはヒーローインタビューに呼ばれた。

 片言の英語でなんとか対応し、最後に知っているスペイン語を教えてください、という流れに。「僕はメキシコは英語だと思っていたくらいなので、スペイン語はまったく分からない。なので、ベンチでいつも同じフレーズを叫んでいるヤツがいたので、その言葉を言いました」。

「オー! ノー!!」

 女性レポーターが絶句した。「すごい下ネタだったみたいです(笑)。しかもオールスターだったので、全国放送で生中継されていました」。レポーターは苦笑し、空気を察した乙坂は「ソーリー、ソーリー」と“謝罪”した。

監督、同僚ら爆笑で「真のチームメートになれた」

 翌日、オブレゴンに戻ると予想だにしなかった “光景”が待っていた。チームミーティングの冒頭、監督が「今日は勇者を称えたい。トモ、前に出てこい」。同僚らの前に立たされると「昨日、オールスターで何と言ったんだ?」。再び放送禁止ワードを発すると、一気に大歓声があがった。

「トモ、よくやった!!」。同僚は爆笑の大喜び。「めっちゃ盛り上がりました。真のチームメートになれた瞬間でしたね」と振り返った。

 オブレゴンの一員として過ごした約1か月で27試合に出場。打率.410(100打数41安打)、OPS.967の成績を残した。2017年9月に変えた打撃フォームが奏功。「ヘッドを使って打つイメージで、スイングスピードも出ていたので、メキシコで動くボールにも対応できたんだと思います」。

 メキシコで言葉の壁も乗り越え、プレーでも存在感を示した。充実の武者修行だった。

(湯浅大 / Dai Yuasa)

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