50登板も「今まで通りではダメ」 新球種に挑戦…山田修義がプロ16年目も目指す“進化”

オリックス・山田修義【写真:栗木一考】
オリックス・山田修義【写真:栗木一考】

オリックス・山田修義「150キロは出したい」

 新しい武器で進化を続ける。オリックス・山田修義投手が、スライダー以外で三振を取れるボールに挑戦し、プロ16年目のシーズンはツーシームで勝負する。「今まで通りではダメだと思うので、新しいことに挑戦します。新しい球種を求めていきます」。爽やかな笑顔で、新しいシーズンの目標を語った。

 山田は福井・敦賀気比高から2009年ドラフト3位でオリックスに入団。プロ5年目にトミー・ジョン手術を受け育成契約も経験し、1年後に支配下登録選手に復帰すると左腕からのキレのあるスライダーを武器に、2018年8月には稲尾和久投手、益田直也投手らが持つ月間18試合登板の日本記録をマークした。2021年は43試合に登板し、防御率2.27でリーグ優勝に貢献。2024年は初めて50試合登板を果たし、16ホールド、防御率2.08でブルペン陣を支えた。

 ここ数年、取り組んでいるのは最速148キロからの球速アップ。「150キロは出したい」と意気込むのは、伝家の宝刀、スライダーを生かすためだが、ツーシームという新たな目標も定まった。

 イメージするツーシームは、DeNA・山崎康晃投手が武器とする縦に落ちるフォークのようなボールだ。「僕は中継ぎなので、三振を取りたいんです。スライダー以外で三振が取れる球種がほしくて、落ちる球をもう少し使えるようにしたいんです」と目を輝かせる。

 30歳を過ぎてから、腕の使い方をショートアームに変え、体重移動を考えて、足の使い方も変更した。「引っ張るというタイプではないので、若い人たちに負けないようにという気持ちだけです」。変化を恐れず、常に新たな挑戦を続ける。

○北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者1期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。

(北野正樹 / Masaki Kitano)

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