きょう先発の西武高木勇 3か月間のファームで行なった極端な取り組みとは…
5月1日のオリックス戦以来の1軍マウンドに上がる
■西武 – ソフトバンク(1日・メットライフ)
目下6連勝中の西武。ソフトバンク3連戦の2戦目のマウンドを託されるのは、5月1日オリックス戦以来の1軍マウンドとなる高木勇人投手だ。首位固めへ大事な6連戦の2戦目を任された右腕は、どのような心境で1軍へ戻ってきたのか。
「やっと出番が回ってきたという感じです。ただ、このチャンスをものにできなければ今季の出番はもうないと思う」と、背水の登板と自ら位置付け、3か月ぶりの一軍マウンドへ上る高木勇。「自分という投手のイメージを(周りの人たちに)残せないといけない。ただファームの選手が上に上がって、打たれて抹消とかではなく『高木勇が投げたんだ』というインパクトを残せるよう頑張りたい」と、決意を語った。
ファームではいろんなことを試してきたという高木勇は「例えばシュートを禁じて、試合を組み立てるなど極端なことを試してきた。結果は出ない時もあったが、全ては上(一軍)にあがった時に、いろんな引き出しを使えるようにするためにやってきた」という。「シュートやカットボールに頼りすぎていた部分があったので、まっすぐを多くしたりとか、まっすぐで打ち取ったりとか、そういう技術はなかなか一軍では試せない」と、極端な取り組みの意図を説明した。
「その1試合まっすぐだけとか。配球関係なくなってしまうけれども、潮崎2軍監督や杉山コーチにお願いしてやらせてもらった。試合が崩れてしまったこともあるが、自分の中ではいい勉強をさせてもらった。首脳陣の助言もあって始めたことだが、ありがたい経験ができた。自分の中で自信を持って投げるためにも、この時間は必要だった」と、ファームでの3か月を振り返った。
今季1試合、中継ぎで登板した際は2/3回2失点のホークスが相手となるが「相手は関係ない。ファームでやってきたことを全部出して、後悔しないようにしていきたい」と語った高木勇。そんな高木勇を先発に指名した辻監督は「今日の勝利でラクな気持ちで行ってくれれば。(投球は)攻めて行ってくれればいい」とコメント。また、先発だった多和田も「高木さんがいつも通り投げれば抑えてくれると思う。頑張って欲しいです」と、背中を押した。
「ファームの選手たちも、僕のやってきたことを見ているので、(結果を出して)それが1軍につながるとなれば、みんな自信を持って1軍に上がってこれる。いろんなことを教えてくれた杉山さんやミンチェさんにいい報告ができるよう頑張りたいし、自分のためにも(頑張る)」。いろんな思いを胸に秘め、高木勇人は復活のマウンドへ立つ。
(岩国誠 / Makoto Iwakuni)