エースがFA退団も人的補償せず…広島のパンパン「68」 11人の育成に“狭き門”
昨秋ドラフトで支配下5人、育成3人指名…新外国人は3人獲得
昨年は68勝70敗5分け、勝率.493でセ・リーグ4位に終わった広島。オフは9人に戦力外を通告し、助っ人4人も自由契約になった。海外フリーエージェント(FA)権を行使した九里亜蓮投手がオリックスへ移籍したものの、補償は人的ではなく金銭のみを選択。それでも支配下枠はすでに68と、身動きが取りづらい状況となっている。
昨秋のドラフト会議では、支配下5人、育成3人を指名した。事前公表していた宗山塁内野手(明大)は5球団競合の末、楽天が指名権を獲得。1位では佐々木泰内野手(青学大)を指名し、5人中4人が大学生と即戦力中心のドラフトとなった。支配下指名5人は巨人などと並んで最少だったが、すでに支配下枠はパンパンだ。
昨季5人登録された助っ人で、残ったのは中継ぎ左腕のテイラー・ハーンだけ。このオフにジョハン・ドミンゲス投手、野手ではエレフリス・モンテロ内野手、サンドロ・ファビアン外野手を補強した。さらに現役ドラフトでは、オリックスから山足達也内野手、2巡目で日本ハムから鈴木健矢投手を獲得と積極的に動いた。
結果的に支配下枠は残り2となり、これをどう活用していくのか。シーズン中の不測の事態に備え、外国人補強の余地を残す意味でも、簡単に埋めきることは避けたいところ。また、昨年10人でスタートした育成選手は現在11人で、支配下登録は狭き門となっている。育成選手のモチベーションを保つためにも、7月31日の期限いっぱいまで見据えながらの運用となりそうだ。
(Full-Count編集部)